支援船乗船のドイツ連邦議会議員会見、「完全な海賊行為」
2010年06月01日付 Zaman 紙

今回イスラエルに襲撃された、ガザへの支援物資を乗せた船に乗っていたドイツの連邦議会議員らが、国境を無事越えた後、ベルリンで記者会見を行なった。

左翼党のアネット・グロート連邦議会議員は、「我々は、蛮行を目撃しました。おそらく事前に計画されたと思われる殺りく行為でした」と語り、この件を国際世界に広く知らせ、ガザ封鎖を解くことに義務感を持っていると述べた。グロート議員は、「ガザで忘れられている戦争を思い出してもらうために、これほどの人間の死が必要になってしまったのです。私たちは今、戦争を終わらせ、状況を正常化させるため、ドイツ政府や欧州議会に働き掛けています。拘束中の仲間との結束は固いです」と続けて語った。

同じく左翼党のインゲ・ヘーゲル議員は、彼らが乗っていたChaleror 1号とChaleror2号で起きた事件の、とりわけその不安の中におかれた状況について語った。ヘーゲル議員は、イスラエル兵士の襲撃にによって、自分たちが人質にされたように感じたと言い、着の身着のまま、パスポートだけを手に、やっとのことでドイツに戻ってきたと述べた。またヘーゲル議員は、ガザ封鎖は国際法に反しているとし、次のように続けた:「パレスチナ人に対する国際法に違反する行ないに世論が目を向けるために、残念ながら16人から19人の犠牲が必要となってしまったことを悲しく思います。今、私たちのように国に戻れないでいる仲間のために、私たちは闘っています。私たちは議員であったため帰って来られましたが、グループの他の人たちはイスラエルに残っています。彼らがどんな状態でいるか、情報はありません」ヘーゲル議員は、船に乗っていた人間は誰も武器を所持していなかったと付け加えた。

一方左翼党ノルマン・ペーヒ元議員は、「まさに私たちは海賊に襲われたのです」と述べ、「ソマリア沿岸の状況に注意を払うドイツ連邦政府が、今回の海賊行為をどう捉えるか、関心を持っています」と語った。ペーヒ元議員は、イスラエル政府が、襲撃による死者や負傷者は、イスラエル軍に対して攻撃をしてきた、ということで片付けようとしていると述べ、次のように語った:「このことは全くの間違いです。私たちは事件の日の朝5時近くに、ゴムボートと数隻の船に乗った兵士が支援船団に近付いてくるのを目撃しました。その行動は10分もかかりませんでした。その後、爆音を聞きました。その音は手榴弾が爆発した音のようでした。催涙弾と又別のガス弾も使われました。そしてヘリコプターから、兵士が船に降下し始めました。女性を下の階に下ろし、男性は上の階にいました。私は救護室にいました。その部屋に、3人の負傷したイスラエル兵が連れられてきたのを見ました。それからさらに戦闘音が聴こえ、数十人が負傷しました。私はカメラでその状況を撮影しましたが、撮影したものはイスラエル兵に取り上げられてしまいました」

ペーヒ元議員は、イスラエルが戦争の罪を犯したと強く語り、「ガザに対して行なわれている封鎖は不法です。全市民には、ガザに人道支援を行う権利があります。これを妨害する人は、法に反する行動をとっているということになります。イスラエルのしたことは、度を越した海賊行為なのです」と述べた。

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( 翻訳者:大久保はるか )
( 記事ID:19304 )