米・英の2紙、イスラエル支援船攻撃関係でトルコ批判記事掲載
2010年06月03日付 Milliyet 紙

1-エルドアンとトルコ人は地に落ちた

アメリカのウォールストリートジャーナル紙の編集長ロバート・L・ポロック氏は、イスラエルの支援船攻撃についてのコラムで、トルコとエルドアン首相に対して強い批判を表明した。
イラク戦争時にトルコ人は、「アメリカ軍によるとする実体のない大虐殺に関し、あれこれと話を吹き込まれた」と主張するポロックは、「エルドアン首相とトルコ人が地に落ちた」という見出しの記事で、「トルコの近年の発言を追ってみると、この国が狂人の魔手にかかっているのがわかる。エルドアン首相が毎日読んでいるYeni Şafak紙は、アメリカ人がユーフラテス川に何人もの死体を投げたため、宗教関係者が川から取ってきた魚を食べないようにフェトヴァ(意見書)を出したと書いている」としている。

■「困惑していない」

ポロック氏は、2006年にエルドアン首相へのインタビューを行なった際、「狼たちの谷」という映画のこうしたシーンに関して質問し、エルドアン首相が「困惑していない」し「嫌悪感を引き出そうとするこの種の話を非難しなかった」と書いた。ポロック氏は、エルドアン首相が「この映画の製作者らがメディアのニュースを下敷きにしたと信じている・・・例えばエブ・グレイブ刑務所―これをテレビで見たし、今も世界のメディアを通してグアンタナモ湾(米軍基地)について我々は情報を得ている。この映画もこれらの影響を受けているかもしれない」と述べたとしている。
この言葉に驚いたとするポロックは、「しかし驚くべきではなかった。エルドアン首相と彼の政党は、当時からアメリカとイスラエルを敵視することで利益を得てきた。ガザ地区におけるイスラエル-エジプト封鎖に挑む「トルコ艦隊」は、エルドアン首相が呼びかけたのでないにせよ、彼が承認することにより組織されたことに疑いはない」という表現を使用した。「エルドアン首相は、ガザ地区におけるハマスの正当性を承認する、最初の世界のリーダーの一人とである」と主張するポロック氏は、以下のように続けた:
「そして今もハマスにかわりイスラエルを徴発させた後、さらにそのトーンを厳しくしている。これらは、自分の国そして中東全体の「最も悪い諸勢力」に向かって呼び掛ける扇動である。重要な問題は、トルコ人がこの地域の平和にどれほど被害を与えることになるかということである」

2-タイムズ紙:「人権・自由・人道支援財団(İHH)」はテロと関係がある

イギリスで発行されているタイムズ紙は、パレスチナ支援のための支援船を編成したİHHはテロリズムおよびテロ組織と関係があると主張し注目された。
タイムズ紙では、İHHがいくつかの民兵組織と関係があるという意見が一昨日の夕方から今まで多く語られまた議論されていることを指摘する一方、İHHは自分達が完全に平和援助団体であるとしていると報じた。

■計画の詳細

イスラエル軍が実行し、9人が亡くなった計画の詳細を大きく伝えるタイムズ紙は、イスラエルの関係者からの情報として、支援船にいた活動家らは、ヘリコプターから着船しようとしていた兵士の体に縛りつけられていたロープを、船のデッキの鉄の柵に縛り付け、ヘリコプターを落とそうとしていたと報じている。
タイムズ紙の記事によると、このような計画を遂行していた司令官は、兵士の体に縛りつけられていたロープを切って、彼らを船上の者たちのなすがままに任せざるを得なかったのだと主張している。

■判事の注目をひいた

イスラエルがハマスと関係があると主張をしているİHHを、最初1990年代にフランス人の治安判事ジャン・ルイ・ブルギエが注目したとする記事を書いたタイムズ紙は、判事が組織のリーダーであるビュレント・ユルドゥルムを「ジハードを計画した」罪で有罪にしたとした。ブルギエ判事は、ロサンゼルス空港爆破事件に関して逮捕されたアフメト・レッサム容疑者が裁判にかけられたときも、証言を行ったとするタイムズ紙は、判事が上述の事件においても、İHHが重要な役割を担っていたとの発言をしていると指摘している。

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( 翻訳者:近岡由紀 )
( 記事ID:19325 )