■ 「自由船団」の前に立ちはだかる新たな障害、ガザ到着は5月31日に延期
2010年05月30日付『アル=ハヤート』(イギリス)HPアラブ世界面(東アラブ)
【ガザ:ファトヒー・サッバーフ(本紙)】
新たな障害が「自由船団」のガザ地区への到着をさらに一日遅らせることとなり、同船団の到着予定は明日月曜日(5月31日)の午前となった。一方イスラエルは、船団を阻止しガザ沿岸には近寄らせないとの脅迫を繰り返し、船団の妨害に向かわせる予定の軍用艦にミサイルを配備した。他方、解任されたハマース内閣のイスマーイール・ハニーヤ首相は、7隻の船団を迎える準備を整えた上でガザ港を開き、「船団が到着しようとしまいとガザは勝利した」と述べ、「ガザの封鎖が破られるのも時間の問題である」との見通しを示した。
キプロスに面した公海上に停泊中の「自由船団」の出発は、昨日さらに一日延期されることとなった。それはその間に、ガザ支援船団側はキプロス当局と交渉して、欧州の国会議員を支援船に乗り込ませようと、(支援船まで彼らを運ぶ)キプロス船籍の小型船への乗船を許可するよう求めるためであった。活動家のトーマ・ソメ・オデヴィル氏(Thomas Sommer-Houdeville)は、キプロス政府が自国から欧州議員を船に乗船させるという許可を与える約束を「Free GAZA」運動と交わしていたにも関わらず、それを反故にしたということは、キプロスは連帯活動家らに対し「罠を仕掛けたのだ」と非難した。
これに関連して、「ガザ封鎖解除を求める欧州キャンペーン」(The European Campaign to End the Siege on Gaza)のラーミー・アブドゥ広報担当者は29日、本紙に対しロンドンから電話取材に答え、「キプロス当局が乗船を妨げた14人の議員や政治家らは、キプロス島とガザ沿岸の間に位置する地中海上のある地点で船に乗り込むことになろう」と強調し、「明日午前には船団はガザ沿岸に到着する見通し」と明らかにした。
なお28日、船団の活動家らは、イスラエルによるトルコ船拿捕の脅迫に加え、2隻の船が技術的問題を抱えて共に出航できなくなったことにより、船団の出発を29日に延期すると発表していた。
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( 翻訳者:鈴木啓之 )
( 記事ID:19339 )