プーチン来土、ロシア・トルコ間の原子力発電所合意に調印
2010年06月08日付 Radikal 紙


トルコとロシアは原子力発電所に関する合意に調印した。ロシアの指導者であるプーチン首相はイスラエルを非難した。

トルコ・ロシア間の原子力発電所に関する協力を含む、原子力技術供与や監督に関する合意に、両国のエネルギー大臣が調印した。アジア相互協力信頼醸成措置会議第3回政府首脳会合に参加するためにイスタンブルを訪れたロシア連邦のウラジーミル・プーチン首相は、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相と本日(8日)直接会談を行った。会談後ロシアとトルコは、(トルコで)建設予定の原子力発電所に関する協力監督を含む新たな合意に調印した。トルコ原子力エネルギー協会(TAEK)とロシア連邦環境・産業及び原子力監視部(ROSTECHNADZOR)との間で交わされる協力に関する合意の場に、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相とロシア連邦のウラジーミル・プーチン首相が出席した。合意はエネルギー天然資源大臣のタネル・ユルドゥズ氏とロシアのイーゴル・セーチン副首相によって調印された。調印された合意は、トルコで建設予定の原子力発電所での技術供与と監督の試みそして情報交換を予定している。調印式後にエルドアン首相とロシア連邦のウラジーミル・プーチン首相は共同記者会見を開いた。

■ ロシアとの貿易額は1000億ドルを見積もっている

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、トルコとロシアとの関係が今これまでで最高レベルに達しており、これをさらに前進させるための非常に高い志を持っていると語り、「両国関係をより強化することになる2つの合意を我々の仲間が調印した。これらの合意に大いに満足している。重要な段階への基礎ができた。親愛なるプーチン首相はこの件における両国関係に前向きに取り組んでくれた。ロシアはトルコ外交において重要で特権的な立場にいる。ロシアとの関係は今までに無いほど良好だ。トルコ・ロシア間での貿易量を5年間で1000億ドル(約9.1兆円)にするという取り決めを守る。本日の会談でも我々はこの取り決めを確認した」と述べた。

■ エルドアン首相は、イスラエルを非難したプーチン首相に感謝した

エルドアン首相は、イスラエルが支援船マーヴィ・マルマラ号に対して流血を伴う襲撃を行ったことについても話し合ったと述べ、この事件に素早く対応して、国連安保理のイスラエル非難決議を支援したロシアに感謝の意を述べた。ロシアのこの事件における態度が明確だったことを強調したエルドアン首相は、「この襲撃は全世界にその是非を問わせた。この襲撃を非難する声は、より公正でより自由な世界の声になるだろう。正義が確立された日は我々の苦しみが弱まる日になるだろう」と述べた。

■ 襲撃事件を国連の議題に提案する用意がある

ロシア連邦のウラジーミル・プーチン首相も、イスラエルのガザ地区への人道援助物資運搬船に対する、流血を伴う襲撃事件に言及しつつ発言を始めた。人道援助船への襲撃がとても重大な問題であると強調したプーチン首相は、「この襲撃によってガザ地区の重要性がよりいっそう明らかになった。我々はイスラエルを非難するということは以前にも表明しており、本日の会談でもこのことをはっきりと申し上げた。この襲撃事件は公海上で起こったために特別な調査が行われる必要がある。トルコの気持ちを理解している。この問題を国連の議題に提案する用意がある」と述べた。

■ シャーデニズ・プロジェクトに不快感は抱いていない

トルコがアゼルバイジャンから天然ガスを購入する件に関する質問にエルドアン首相は、トルコがアゼルバイジャンから購入する天然ガスの量は、我が国の需要量のうちわずかでしかなく、トルコはロシアやイランから大量の天然ガスの購入を継続するつもりだと述べた。ロシア政府のプーチン首相はトルコの発展に応じて天然ガスの需要を様々な国から賄うことに不快感は抱いていないと述べ、「シャーデニズ・プロジェクトにはいかなる問題があるとも思っていない。トルコの需要はその発展に応じて増えている。我が国は毎年冬にトルコに追加の天然ガスを供給している」と語った。

■ ブルー・ストリームⅡをイスラエルに延長することはできない

天然ガスの供給に加えてその運搬方法も重要であると強調するロシアのウラジーミル・プーチン首相は、トルコ・ロシア間にある現存のパイプラインでは不十分だと述べ、ナブッコ・プロジェクトについて言及した。プーチン首相は「ナブッコ(・プロジェクト)はもちろん実施すべきだ。これに異論はない。本日の会談でブルー・ストリームに追加のパイプラインを設置しようと話した。トルコとともに第三国に天然ガスを売ることについて話し合った。現在我が国が供給する天然ガスはトルコ市場の需要を満たすのみである。第三国にも供給することができる。自国の天然ガスを見つけたのだから、ブルー・ストリームⅡをイスラエルに延長することはありえない。しかし、シリア、レバノンのような国々のためにブルー・ストリームⅡプロジェクトをトルコ南部に向けて延長することはできる。我々は取り組みを続ける」と話した。

■ 交換合意に関して議論する用意がある

プーチン首相は、トルコとブラジルが主導したイランとの核交換合意問題については次のように語った。
「我々もこの問題を議論する用意がある。以前国連安保理での和解を試みた。決定が無駄なものになってはいけないし、イラン国民を困難な状態に置くようであってはならない。原子力エネルギーへの取り組みに障害が立ちはだかってはならない」
プーチン首相はイランのブシェールに建設された原子力発電所が来たる8月に準備が整い、10月に正式稼動するとも述べた。

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( 翻訳者:三上真人 )
( 記事ID:19363 )