トルコ、シリア、ヨルダン、レバノン、経済協力で合意―中東連合への一歩?
2010年06月10日付 Radikal 紙
トルコ、ヨルダン、レバノン、シリア間で共同宣言が調印された。4カ国間で貿易、税金、農業、保健、エネルギーの分野における協力の促進、ビザの廃止を目指している。
トルコ・アラブ協力フォーラム第3回外相会議の終わりにアフメト・ダヴトオール外相が読み上げた共同宣言において、「トルコ、ヨルダン、レバノン、シリア間の関係は、互いに共通の歴史、文化、地理により他に例がないほど固く結びついている人々の意思によって増加しつつある政治的対話、経済的相互依存と文化的相互作用に基づくものである」と述べられた。
既存の協力関係の国際的・機構的枠組みでの強化、長期間にわたる戦略的協力関係と各国間の結束の発展、そして経済統合への推進という目的を重視した宣言において、「4か国協力ハイレベル会議(YDDİK)」の創設と、4カ国間における自由貿易・移動領域の構築が決定したと述べられた。
同会議は、共同利益と利権分野での協力関係の発展において強固な基盤を築く、自由貿易とビザ免除に関する既存の二国間合意に基づいて行われ、トルコがこの合意によってシリア、ヨルダン、レバノンとともにビザ免除合意を施行に移したことに言及された。トルコはシリア、ヨルダンとの自由貿易協定にも調印したとする宣言で、トルコとレバノンの間に自由貿易協定(STA)の調印のための協議が現在続いていると述べられた。
宣言ではトルコとレバノンが、この状況下で2国間での自由貿易協定をできるだけ早急に締結するため、協議を積極的に継続させることを約束したとされ、この問題は4か国すべてのプロセスへの参加を保障するという観点から必要であると強調された。
宣言で、4か国体制はそれぞれの国家間の2国間合意の代わりとなるものではなく、この地域の他のすべての友好国の参加に対しても開かれているとされ、4か国会議の調整は外相によって行われると述べられた。
会議は最低年一回協議をすることを目標に首脳レベルで招集され、参加国がホストを交代で担当する。
宣言では、エネルギー、貿易、関税、農業、医療、投資、国内問題、水、環境、輸送などの分野と、その時々の情勢に従い他の分野からの担当大臣も会議に参加することが可能であり、会議の協力は共同利益の枠組みにおける他の分野の発展に伴う当該分野の担当大臣も含めて推進されることが強調された。
会議の進行準備作業の調整および議題の最終的決定は参加国の外相によって行われ、メンバー国の大臣の反対により最低年一回4か国体制で招集され、関係分野において具体的な一歩を踏み出すための行動計画を策定し会議に提出されると発表された。
宣言の発表時にはダヴトオール外相のほかに、シリアのワリード・ムアッリム外相、ヨルダンのナスル・ジェヴデ外相、レバノンのアリー・アッシャーミー外相も同席した。
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( 翻訳者:大門志織 )
( 記事ID:19378 )