レジェプ・タイイプ・エルドアン首相による「殺してはならない」という発言に対し、イスラエルのアヴィグドール・リーベルマン外務大臣は、「イランは、革命以前、イスラエルの友好国であった。」と述べ、さらに、「トルコも同じ道へ進んでいる。」と続けた。
イスラエルのアヴィグドール・リーベルマン外務大臣は、アイルランドの援助船が「検査なしに」ガザの港へ入港することを、イスラエルは許可しないと強調した。リーベルマン外相は国営放送にて、「私は、この船(レイチェル・コリー)が、事前の検査を受けずには、ガザへ入港することはできないということを、先日、アイルランド外務省事務次官に通知した」と述べた。
■「トルコはイランと同じ道を進んでいる」
イスラエル海軍によるトルコ船襲撃について質問されたリーベルマン外相は、「目標は達成された。船団はガザ入港に失敗し、一部負傷者は出たものの、我が兵は皆、無事帰還した」と答えた。さらに、リーベルマン外相は「船団乗船者の中に、ポケットに札束を持っていた者、アルカイダ・テロ組織と結びつきのある者がいた。」と主張した。また、トルコとイスラエルの関係悪化について質問され、「レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、自身の国が、イスラム世界において強い影響力のある地位を得ることを望んでいる。そのためには、イスラエルは大衆を先導するためのいい口実なのだ。ホメイニによる革命以前は、イランもイスラエルの重要な友好国であった。トルコは、イランと似たようなプロセスをたどっているようだ。」と答えた。
■マーティン外相「支援船のガザ寄港は許可されるべき」
アイルランドのミカエル・マーティン外相は、人道的支援物資を運搬するライチェル・コリー号のガザ寄港が許可されることが重要であると述べた。
外相は書面で次のような声明を発表した。「船員たちは平和主義的意思をはっきりと示しており、イスラエル軍に対していかなる方法でも抵抗するつもりはないと表明した。それゆえ、ライチェル・コリー号に乗船している全乗組員に対して武力行使がなされることは全くもって有り得ない。」
■「ボランティアのアシュドナ接近は認められず」
マーティン外相は、イスラエル当局と今朝、「船はアシュドナへ接岸すること、支援物資は国連とアイルランド外務省関係者の監督で行われる綿密な調査の後、船の2名のボランティアと共にガザへ運ばれる」点に関し、合意したが、しかし船に乗っている人々はこの内容を受け入れなかったと発表した。
マーティン外相は、この種の合意が、この地域にこれから人道的支援物資を安定して届けるという点で有効であると信じているが、「ボランティアの人々は、今日の午後に伝えられたこの要請を注意深く検討した後、政府に対してその努力に感謝しつつも、要請に関しては拒否をした。」と述べた。マーティン外相は、「船の人々がガザに向かい、抗議を続けたいという権利に関しては敬意を表する」とした。またイスラエル政府に対して、支援船上のセメントを含む全支援物資のガザ到達を保障することを望んだ。
また、「アイルランド政府はガザの包囲を解くために、イスラエルへの呼びかけを続けている。イスラエルはできるだけ早急に、武器以外のさまざまな物資のガザへの搬入に対して便宜をはかるべきである。」と述べた。
( 翻訳者:白鳥夏美・細谷和代 )
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