公正発展党（AKP）所属のエクメン議員が議会に提出した法案で、その中の「未成年者らに与えられる刑事処分は、『未成年者のための保護措置』という形で実施される」という文言が議論をよんでいる。この改正は、子供が家族から隔離されるという意味になるとの声がある一方、エクメン議員は、これは間違った解釈だとしている。
AKPが準備した法案は、投石した子供たちを「犯罪に引き込まれた未成年」とみなす一方で、初めて罪を犯した者に対して適用されることが予想される、『未成年者のための保護措置』の中には、激しい論議を呼び、また批判される措置も含まれている。これによれば裁判官は、未成年者が公的あるいは私的な保護観察施設または保護観察家庭によって保護されるか、この組織（施設）に預けられるかを決定することができる。
一部の法律家によれば、これは、未成年者を家族から隔離するという意味になる。一方でAKPは、このことの意味するところはそうしたことではないとの見解を示している。
AKPが一昨日トルコ大国民議会に提出した、投石した少年に関する法案は、6月16日にトルコ大国民議会法制委員会で審議され、夏休み前に成立する予定である。しかし、法案のなかのいくつかの改正部分が批判されている。「未成年者の法廷召喚」は、法案では、罪が確定した未成年者に関する明確な決定ではないということ、裁判官に広範な自由裁量権が認められ、様々な刑事免責の権限が与えられ得る可能性があること、プラカードのどちらの端を持っていたかで、有罪か無罪かになりうるということを述べている。
法案によれば、違法集会やデモに参加した子供たちに対し、組織のメンバーであるため、また問題ある宣伝活動ゆえに有罪となった場合、その刑罰は『未成年者のための保護措置』という形で執行される。この措置の中にある「保護観察措置」は、これよりも以前に議論され、批判されており、子供たちが家族から奪われることになるかもしれない。児童保護法によれば、裁判官が出すことになる、未成年者のための保護対策の中に含まれる措置は以下のとおりである。
■カウンセリング措置：子供の保護観察に責任を持つ全ての人々に、子供の養育について、また子供たちへの教育とその成長に関わる問題解決において助言する。
■教育措置：子供がある教育機関に通学生として、あるいは寄宿生として教育を続けさせられ、また技術やキャリアを身につけるために、職業またはキャリア学校に行かされ、あるいは、技術をもつ職人のもと、公的企業や私企業の職場に預けられる。
■保護観察措置：未成年者の保護及び養育に責任のあるものが、その役割を果たせない場合、未成年者は公的あるいは私的な保護観察施設または保護観察家庭によって保護されるか、この組織（施設）に預けられる。
■保健衛生措置：未成年者には、その身体的・精神的健康が守られまた治療のために、必要な暫定的あるいは継続的な医療観察やリハビリテーションが施される。
■シェルター措置：子供を持つ人で避難する場所のない人たち、また生命の危険性を有する、妊婦たちに対する、適切な避難場所を確保する。
法案を提出したAKP所属、バトマン選出のメフメト・エミン・エクメン議員は、ラディカル紙に対して行った会見で、この法案が、保護が必要な子供たち、つまり道路で生活し、働く子供たちに対して適用されるであろうと述べた。
エクメン議員は、法案の範囲において適用される措置は、教育あるいはリハビリテーションとなると述べ、「つまり、子供の教育の道が閉ざされず、技術や技能を獲得することが保障される措置となりうるのです、本を読むことができるようになるのです。完全に子供の成長と子供の知識・技能）習得を目的とした措置が第一となります。違った風に受け取るならそれは、拡大解釈です」と述べた。
エクメン議員は、法律が施行されたなら、逮捕され受刑中のすべての子供たちにとって、この法律は役立つものとなりますし、法律が、受刑中の子供たちに対して、新たに裁判への道を開くであろうと述べた。
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（ 翻訳者:能勢美紀 ）
（ 記事ID:19398 )