テロ組織KCK/TM(クルディスタン社会連合トルコ議会)裁判の訴状内容、明らかに
2010年06月13日付 Zaman 紙

テロ組織「クルディスタン社会連合トルコ議会(KCK/TM)」の組織体制について進められている調査の中で作成された訴状が、ディヤルバクル第6重罪裁判所に提出された。

ディヤルバクル検察庁が103人の逮捕者と151人の容疑者について作成した7578ページにわたる訴状には、興味深い内容が書かれている。

訴状には、ディヤルバクル広域都市オスマン・バイデミル市長が、2008年の「オジャラン様」運動に寄与しなかったことから、懲罰が課されたことが明記されている。バイデミル市長が、上記の事件を理由に、地方運営委員会を辞職するため辞表を提出したこと、しかしKCKトルコ代表者たちがこれを受け入れなかったことが書かれている。訴状には、バイデミル市長が起こった事件を受けて、解党した民主市民党(DTP)元副党首セルマ・ウルマクに電話をし、「とても落ち込んでいる。自殺しようと思っている」と言っていたことが明記されていた。また、バイデミル市長があるテレビ番組に出演するためにKCK/TM運営委員から許可をもらおうとしたこと、しかし許可が下りなかったことも書かれている。

訴状には、アフメト・チュルクDTP元党首がトルコを訪問したアメリカ合衆国オバマ大統領と行った会談についても記載がある。テロリスト指導者の指示によって、クルド労働者党(PKK)の伝えられるところのヨーロッパ統括役であるサブリ・オクが書いた、クルド問題についての内容も含む手紙が、チュルク氏からオバマ大統領に渡されたことも説明されている。

■トゥルキャン・サイランがテロ組織を援助した

訴状には、テロ組織PKKの若年組織である愛国民主青年議会(YDGM)のイスタンブル支部長であるとみられている人物から(DTP元副党首)カムラン・ユクセキに宛てて書いたといわれる報告書についての記載もある。「イスタンブルで行われているテロ組織活動において、YDGMの組織関係者の多くが逮捕されたため、実際問題として新たな若いメンバーが必要となったためイスタンブルに(彼が)送られたこと、イスタンブルを訪れる者が食住面で苦労しないこと、なぜならば(故生活近代化支援協会会長)トゥルキャン・サイランは前にもその面で援助してくれたこと、またこのような援助を続けることを名言したこと、自身が書いたこの報告書をもって証明されること…。」

訴状では、逮捕者151人について、トルコ刑法の「国家の統一と一体性を乱す」、「テロ組織メンバー及び指導者になる」という罪状で懲役が請求されており、求刑は15年から更に重い無期にわたっている。容疑者の中には、解党されたDTPの指導者28人、ディヤルバクル広域都市オスマン・バイデミル市長をはじめとする首長12人、2県の議会議長2人、地方議会議員2名も含まれる。

■チュルクは「カンジョ」、バイデミルは「ジグリ」

KCK/TM体制のメンバーは、内輪で会談をする際、解党したDTP元党首アフメト・チュルクを「カンジョ」、ディヤルバクル広域都市オスマン・バイデミル市長を「ジグリ」、解党した民主党元議員レイラ・ザナを「お姉さん」、テロ組織指導者オジャランを「会長、お父さん、リーダー、指導者」、PKKの伝えられるところのヨーロッパ統括役であるサブリ・オクを「お兄さん」というニックネームで呼んでいたことが明らかになった。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:津久井優 )
( 記事ID:19401 )