大統領「アメリカとその同盟国は安保理決議という名の棍棒を振り回しても優位に立つことなど不可能だ」
2010年06月09日付 Iran 紙

【政治部】マフムード・アフマディネジャード大統領は、「地域における安全保障や相互信頼、及び協力をテーマとしたアジア首脳会議」(CICA=アジア相互協力信頼醸成措置会議)に参加する為に、月曜日の午後トルコ入りした。

〔中略〕

 我が国の大統領は昨日の朝、トルコ駐在の世界各地のメディアとの会見に臨み、一日を開始した。アフマディーネジャード氏はこの記者会見において、イラン・イスラーム共和国の核問題と安全保障理事会の措置についての質問に返答して、次のように述べた。「安全保障理事会は最も非民主的な国際機関であるといえる。一部の国が拒否権を享受しているとは、要するに彼らだけで世界全体の運命を支配している、ということを意味しているからだ」。

 大統領はさらに、次のように指摘した。「今日、安全保障理事会が決めたことのほとんどは〔不当である。実際、〕非常任理事国、さらには常任理事国ですら、アメリカ政府の圧力の下にいるということを明らかにしている。圧力の下で決定が下されるような機関が存在しつづけることが不可能であることは、明白である」。

 大統領はテヘランで行われた〔イラン・トルコ・ブラジルの〕三者会議についての問いに返答して、「この会議は、アメリカ政府とその同盟国にチャンスを与えた。彼らがこうしたチャンスを有効に利用することを、私は望んでいる。なぜならこのようなチャンスが繰り返されることはないからだ」と語った。

 大統領はさらに、「もしアメリカ政府とその同盟国が、決議という名の棍棒を見せ付けることで、イラン国民との交渉において優位に立てると思っているのならば、それは間違いである」と指摘した。

 アフマディーネジャード氏はガザ人民への人道支援船に対してシオニズム体制が攻撃を行ったことについて、「シオニズム体制はこうした行動によって、自らが地域でいかなる〔尊敬されるような〕地位も有していないということ、またどの国民からも自らの存在を認めてもらっていないということを、白日の下に晒したのだ」と指摘した。

 大統領はまた、テヘラン宣言に対するロシアのスタンスにイランが抗議していることについて、質問に答える形で、「両国の関係には、これといって特別な問題は存在していない。ロシアには、イラン国民の敵に与することのないよう気をつけて欲しいと、注意を促しただけである」と語った。

 大統領はまたトルコ訪問の合間に、〔ガザに人道支援物資を送った〕「自由の船団」の生存者たちとも面会を果たした。

〔後略〕

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( 翻訳者:八十嶋彩子 )
( 記事ID:19453 )