あの晩、何があったのか―PKK襲撃は250人か、23人か
2010年06月21日付 Radikal 紙
ハッキャーリ県シェムディンリ郡の国境部隊に対する攻撃により殉職した兵士11人のために、ヴァン県で葬儀が執り行われた。葬儀には国家の首脳も出席した。参謀総長のイルケル・バシュブー陸軍大将は、襲撃を行ったのは250人ではなく23人からなるPKK(クルド労働者党)の一グループであると述べた。
タイイプ・エルドアン首相、参謀総長のイルケル・バシュブー陸軍大将、及びその随行者は、葬儀の後ヘリコプターで国境地帯に向けて発ち、非常に厳戒な警備体制の下およそ45分後にシェムディンリ郡から14km離れたテケリ・タブル司令部に到着した。
そこではギュルビュズ・カヤ少将によって地図を用いた状況説明が行われた。カヤ少将によると、襲撃の晩23時30分頃に最初の人影が目撃され、その後人影の見えた地点に向けて大砲やその他の重火器による攻撃が行われた。カヤ少将は、最初に確認した人影が砲撃に対し反撃を行わなかったので、羊飼いや村人、もしくは密輸業者だと誤解したのだと話した。カヤ少将の情報によると、まずゲディクテペで仮設見張所に駐屯していたニコン双眼監視兵が正面にある低い丘から誰かが下へ下りていくのを確認した。そこでサーモカメラをその場所へ向けた。しかしそれが動物であるのか人間であるのか判断できなかった。だが軍事用語で言うところの「オペレーション」を開始した。つまりその場所へ野砲と迫撃砲の発射を開始した。反撃はなかった。
それでもゲディクテぺの司令官は油断しなかった。今度は「潜入された可能性がある」として、全ての砲座から闇に向けて一発ずつ手榴弾を投げるよう指示した。それでも不十分と考え、同じ地点に向けて一斉攻撃を行わせた。やはり兵士の砲撃に対し反撃はなかった。ゲディクテぺの襲撃は1時30分頃始まった。PKKメンバーはRPG7ロケット弾を用い最西の砲座を攻撃した。同時に向かいの標高2,600メートルと2,100メートルの二つの山からDShK38重機関銃(対空砲)を発射し始めた。砲座にいた兵士は地面に落下した。50人を超えるPKKメンバーはこの援護射撃を好機と見て潜入を成功させ、トルコ国軍と近距離で衝突した。
バシュブー参謀総長も、いくつかの新聞において急襲を行ったテロリストはおよそ250人であると報道されたが、これは事実と反していると述べた。国境地帯に侵入したのは57人からなる武装グループであり、襲撃を実行したのは23人からなるテログループであると述べた。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:篁日向子 )
( 記事ID:19476 )