ドレスデン、「ヒジャーブの殉教者」追悼
2010年07月01日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ドレスデンで「ヒジャーブの殉教者」の追悼写真が公開
2010年07月01日付『クドゥス・アラビー』紙(イギリス)HP1面
【ドレスデン】
木曜(7月1日)、2009年7月1日ドレスデン法廷内で殺害されたエジプト人女性マルワ・シャラビーニーの追悼写真が公開された。
ドレスデンを州都とするザクセン州の法務大臣ユルゲン・マルテンスは、この写真が31歳の若さで亡くなった彼女を記憶にとどめ、人種主義と外国人排斥に対する闘いにおける訓戒となるだろうと述べた。
また、ムスリム・コミュニティの代表者らは、マルワ・シャラビーニーが死に至るまで刺され続けた法廷で行われた会合に参加した。
エジプト各紙が「ヒジャーブの殉教者」と名付けたマルワ・シャラビーニーは、人種差別的罵言を受けたとしてロシア系ドイツ人青年を告訴しており、その証言のため出廷したところ、法廷内で同人に殺害された。
ナイフで武装したアレックス・ビーンズは公判中に被害者を襲撃し、繰り返し刺し続けた。そして現場に介入した警官は、妻を守ろうとしていた被害者の夫アラウィ・アッカーズ(32)が襲撃者だと誤解して彼に発砲した。
ドレスデン最高裁は、人種差別に基づく殺人罪でアレックス・ビーンズ(28歳)に終身刑を課した。被害者は妊娠3カ月だった。ビーンズは公判で犯罪の事実については認めたが、その動機が外国人への憎悪であったことは否定した。ドイツ当局の対応が遅れたことからこの事件はイスラーム世界に激しい怒りの波を起こし、イランとエジプトでは大規模なデモが行われた。
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( 翻訳者:中島希 )
( 記事ID:19571 )