マルディン・アルトゥク大学竣工式、アラビア語、クルド語・シリア語で祈り
2010年07月05日付 Zaman 紙


YÖK(高等教育機構)の許可により、トルコ初の公式クルド語教育を始めるマルディン・アルトゥクル大学で盛大な竣工式が執り行われた。アクレス地区に設立されたキャンパス内で行われた竣工式は、マルディン・アルトゥクル大学学長のセルダル・ベディイ・オマイ氏が来賓らにアラビア語、シリア語、クルド語、そしてトルコ語で挨拶をして始まった。

約3時間に及んだ式のオープニングスピーチを行ったセルダル・ベディイ・オマイ学長は、マルディンの歴史と文化的背景に着目した。オマイ学長は開会式の参加者にアラビア語、クルド語、シリア語、そしてトルコ語の4つの異なる言語で「皆様、ようこそいらっしゃいました」と言って挨拶をした。

キャンパスの中に2つの校舎の建物を作ろうとしている事業家のスレイマン・ボリュンメズ氏は、大学で勉強しなかったため、建設している校舎を完成させることで、大学の学位を取ったかのような気持ちになると話した。
来賓らにクズルテぺ郡でも校舎を1つ作ると約束したボリュンメズ氏は、「マルディンからアンカラへ1968年に移住した父親の息子であり、じっとしていられず商売の方が向いている性格だったため、私は中学を中退せざるを得なかった。それより前に高校の建物を完成させた。自分は高校を卒業したかのように感じていた。今も大学の校舎を建設をすると自分をまるで大学を卒業したかのように感じるだろう。この慈善事業を私に与えてくれた皆に感謝の気持ちを表したい。」と語った。

式では他に、マルディン県選出議員のジュネイト・ユクセル氏、ギョニュル・べキン・シャークルベイ氏、メフメト・ハリト・デミル氏、知事のハサン・ドゥルエル氏もそれぞれスピーチを行った。

一方、式に参加した有名ファッションデザイナーのジェミル・イペクチ氏はマルディンで大学が設立されることは自身にとってもとても喜ばしいことであるとし、「この大学でクルド語教育が行われることは私にとって本当に喜ばしいことだ。願わくはクルド語だけでなく、トルコで話されているすべての言語で教育が行われるといい。ここで重要である多様性によって一体性を達成しましょう。これが達成されたならば、自由民主主義を達成したことになる」というように語った。

式の終わりには、ウル・モスクのイマームであるメフメト・エミン・ベリクタイ氏が聖コーランを誦詠し、副ムフティーのマフスム・タシュチュ氏が祈りを捧げた。シリア正教の司祭であるガブリエル・アクユズ氏はシリア語で、一方ヤズィーディー派のエブゼイド・アクタシュ氏はクルド語で祈りを捧げ、大学がマルディンや国、そして人々にとって有益なものとなるようにと祈った。シリア正教の聖歌隊と大学のレイハーニー楽団が宗教歌を朗誦し、来賓達にミニコンサートを行った。

紙吹雪と花火とともに、登壇した主賓らによって竣工を象徴するボタンが押され、式は幕を閉じた。

式にはマルディン県知事のハサン・ドゥルエル氏、市長のメフメト・ベシィール・アヤンオール氏、公正発展党議員のメフメト・ハリト・デミル氏、ギョニュル・べキン・シャークルベイ氏、ジュネイト・ユクセル氏、元大統領府書記長のケマル・ネフロズオール氏、2つの校舎を建設すると主張するスレイマン・ボリュンメズ氏、大学に校舎を建設すると約束したGENPAホールディングの取締役ゼイネル・アビディン・エルデム氏、元マルディン県選出議員のニハト・エリ氏、ムスタファ・ケマル・トゥーマネル氏、近隣大学の学長ら、マルディン教育財団理事長のイブラヒム・ビテル氏、シリア正教会代表司教のガブリエル・アクユズ氏、ヤズィーディー派代表としてエブゼイド・アクタシュ氏、マルディン副ムフティーのマフスム・タシュチュ氏、有名ファッションデザイナーのジェミル・イペクチ氏の他、多数の来賓が参加した。

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( 翻訳者:猪股玲香 )
( 記事ID:19604 )