オジャラン、問題解決のための5つの提案
2010年07月02日付 Radikal 紙

アブドゥッラー・オジャランは、現在の問題の解決のための5つの条件を提案した。

PKK(クルド労働者党)との関係で知られるANF通信社の報道によると、オジャランは弁護士と面会し、「解決が進展しなければ、戦争を好機と見る人々が事態に介入し、コントロールのきかないプロセスが始まってしまう」と述べた。そして、最近のPKKによる攻撃について論評し、解決に向けて考えを述べた。

オジャランは以下のように述べている。
「この最近の襲撃や銃撃戦は、クルド問題が根本的な問題として、諸問題の中心にあることを示している。他の問題はその影にかくれる。この問題はめだっている。民衆は大きな期待を抱いている、あらゆるところには興奮と活発さがある。このことに関し、私に対する期待もある。私が何かを発表し、解決に向けて提案をすることがおそらく期待されている。停戦についての、衝突をやめさせるという期待である。この期待は、クルド人、人々の間にある。私がクルド問題解決のためにどのような選択をするかは、人々に知られなくてはならない。」

オジャランは「クルド革命」ともいえるような衝突が激化の道をたどる可能性があると述べ、もしそうなればベトナムであったように何百万人もの死者が出るかもしれないと主張した。

「私はこのような選択はしない。問題の解決は、民主的な憲法の軸のもとでなされる調停により可能である。民主的な憲法が我々の望みである。問題がこの軸のもとでなされる調停で解決できるのである。」とのべ、さらに、「この段階に至る前に、実践的に、いくつかのステップが踏み出される必要がある。」と述べた。

オジャランは、このステップとして「得票率制限の引き下げ」、「TMK(テロ対策法)の撤廃」、「(投石により逮捕された)未成年問題の解決」、「KCK(クルディスタン社会連合トルコ議会)の強制捜査によって逮捕された人々の釈放」、「党内民主化に関する法的処置、または法改正」を列挙した。そして、最後のステップは憲法改正であることを述べた。

■AKP(公正発展党)は断固とした態度を

オジャラン氏は、AKPとエルドアン政権が、上記の解決策を実施可能だとのべ、次のように続けた。






「この問題に関しては、野党やNGOの支援を得ることができる。私は獄中から首相に改めて呼びかけを行ないたい。クルド問題は民主的・平和的手段で解決することができる問題だ。そして、国会こそがその解決の場である。国会でこそ、この問題に関する決定を行うことができるのだ。
 かつて、私はエルドアン首相のことを『よく理解できない』と評したことがあったが、この問題の解決にあたってエルドアン首相の力が充分かどうか分からない。その力が充分でないこともあるし、限界があるかもしれない。AKPが民主的な憲法に基づいてこの問題を解決することが出来なければ、前に言ったことのある、三つ巴の策略の時代のように、AKPが謀略をめぐらせるかもしれない・・・BDP(平和民主党)もPKKもこの問題に関して責任はない。責任があるのは、政権をもつAKPなのである。」とのべた。

■クルチダルオール党首に呼びかけ

オジャランは、この問題解決に関して、CHP(共和人民党)にも責任があるとし、「民主的憲法の問題には、クルチダルオール党首も支援すべきである。なぜなら、この問題の責任はAKPとCHPにあるのだから。」と述べた。

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( 翻訳者:田中けやき・篠原絵理香 )
( 記事ID:19623 )