国家安全保障最高評議会書記は、イラン・イスラーム共和国との協議に向けたEU外務・安全保障政策上級代表の呼びかけに答えるなかで、・協議に参加するすべての国がNPT(核拡散防止条約)の実行にコミットすること、・NPTの枠組みから外れた行為、なかでもシオニスト体制の核活動に対して明確なスタンスを表明すること、などが対話の必要条件であるとの見方を示した。
中央報道局が伝えたところによると、サイード・ジャリーリー書記はキャサリン・アシュトン代表に宛てた書簡(これはアシュトン氏による先日の書簡への返答として書かれたものだ)の中で、EUが表明している「圧力と対話」という戦略は受け容れられないと指摘した上で、「国際社会は圧力をバックにした対話とは一種の独裁であり、文明的とは言い難いやり方だとの認識をもっている」と強調した。
〔中略〕
イラン機への給油禁止の報道を否定
サイード・ジャリーリー書記の書簡をめぐるこうした報道の一方で、ここ数日エネルギー、特に航空機への燃料供給分野でのアメリカによる新たな対イラン制裁の実施について、矛盾した情報が駆け巡っている。一部の報道では、ドイツやフランス、イギリスの〔石油〕企業がイランの旅客機への燃料提供を控えているとの情報も伝えられているが、そのような中、昨日この点に関して、正式な表明がいくつかなされた。
そのうちの一つとして、モハンマド・レザー・ラヒーミー第一副大統領は、航空機の燃料確保に何ら問題はないとイラン国民に請け合った。IRNAの報道によると、ラヒーミー副大統領は「我々は航空機燃料を確保できており、さらにこの点については、今後より大きな成功を手に入れるだろう」と語った。
外務省報道官もまた記者会見のなかで、ドイツやイギリス、アラブ首長国連邦はイランの旅客機への燃料提供を自粛しているのかとの質問に答えて、「我々が行った調査によると、これら3カ国の当局はこうした情報を否定しており、〔実際〕我が国の旅客機への燃料提供は続けられている」と述べた。
中央報道局によると、ラーミーン・メフマーンパラスト報道官はこの種の虚偽のニュースが伝えられる背景には、イラン人民に対して〔敵が〕心理戦を仕掛けようとしていることがある、と指摘したという。
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( 翻訳者:渡部智士 )
( 記事ID:19727 )