バルヨズ・クーデター計画疑惑裁判で、102人に逮捕命令
2010年07月23日付 Milliyet 紙
イスタンブル第10重罪裁判所は、「バルヨズ計画」裁判に関係したとして、102人の被疑者の逮捕命令を発する決定を下した。
共和国検事のメフメト・エルギュル氏、ムラト・ヨンデル氏、アリ・ハイダル氏、そしてスレイマン・ペフリヴァン氏によって用意された論告文において、退役軍人であるオズデン・オルネキ元海軍大将、チェティン・ドアン元陸軍大将、そしてイブラヒム・フルトゥナ元海軍大将を含めた196名の在宅被疑者に対し、「政府を転覆させようと無謀な企てを試みた」として禁固15年から20年を求刑する裁判が始まった。
・逮捕命令が出された102名の内25名は退役軍人である。この25人の内17名は将軍階級である…。
・逮捕命令が出された軍人の内77名は現役軍人である…。現役軍人のうち25名は将官階級である…。
バルヨズ安全保障行動計画において、102名の軍人に対し逮捕命令が出された。捜査を進める共和国検事の用意した論告文を受理したイスタンブル第10重罪裁判所の裁判官らは、同意書を整え、公判日を決定した。
■決定は全会一致で決まった
裁判官のダヴト・ベディル氏、アリ・エフェンディ・ペキサク氏、そしてダヴト・ベディル氏から成る裁判委員会が全会一致で発した衝撃的な逮捕命令を受けて、ハリル・イブラヒム・フルトゥナ元空軍大将、オズデン・オルネキ元空軍大将、元陸軍第一司令官のチェティン・ドアン元陸軍大将も含めた102人の将校が逮捕され、刑務所へ入ることになる。
■有力な犯罪容疑の存在
イスタンブル第10重罪裁判所の委員会は決定の理由として、ファイルの証拠状況、被疑者に問われている罪の特徴と本質、有力な犯罪容疑の存在を示す事実があること、問われている罪状が犯罪カタログにあること、これらの理由から、司法判決が不十分であると理解されたこと挙げた。
■第10重罪裁判所に出頭する
102名の被疑者に対して逮捕命令を出したイスタンブル第10重罪裁判所の委員会は、被疑者らが裁判所管区内(特権裁判所の管轄である11県)で逮捕された場合には、速やかに裁判所の開庁時間内にそれぞれの裁判所に出頭するようを決定した。
11県以外で逮捕された被疑者については、不在逮捕の決定がなされ、速やかに裁判が行われるイスタンブル第10重罪裁判所に出頭することが要求された。
■上級裁判所へ意義申立てができる
命令ではこの他、うち25人が現役である42人の将軍も含まれる102人の被疑者が、逮捕に対して7日以内に上級裁判所であるイスタンブル第11重罪裁判所に意義申立てできることが述べられた。
■在宅被疑者は公判に出席すること
裁判所は、参謀司令本部に対して文書を作成し、逮捕命令の出された被疑者を通知する
ことと、在宅の被疑者については、公判に出席しなかった場合には強制的に出頭させることを決定した。
裁判委員会は2010年12月16日に始まる裁判が、被疑者数の多さから、シリヴリ刑務所にある審問場で行われることを決定し、また2003年3月5日から7日の間にイスタンブル第1軍司令部で差し押さえられたことが明らかにされた(軍事)プランセミナーの結果報告書を、参謀司令本部と陸軍司令本部に要求することを決定した。
■第1回の公判は12月16日に
イスタンブル第10重罪裁判所は、公判の日取りを2010年12月16日と明示した。裁判はシリヴリ刑務所内で、午前9時30分に始まる。被疑者らは「トルコ共和国政府を転覆させようとした罪」を問われ、しかし計画を実行できなかったため、禁固15年から20年を求刑され裁かれる。
■逮捕命令が出された退役軍人たち
委員会は、被疑者が196名いる訴訟のうち102名の被疑者について全会一致で逮捕命令を出した。被疑者らはイスタンブルのベシクタシュ裁判所に出頭し、身柄が引き渡されることになっている。
・逮捕命令の出された退役軍人
チェティン・ドアン元陸軍大将
オズデン・オルネキ元海軍大将
ハリル・イブラヒム・フルトゥナ元空軍大将
エルギン・サイグン元陸軍大将
シュクリュ・サルウシュク元陸軍大将
エンギン・アラン元中将
アイハン・タシュ元中将
メティン・ヤヴズ・ヤルチュン元中将
メフザト・バルタ元少将
イッゼト・オジャク元准将
スュハ・タンイェリ元准将
ヌリ・アリ・カラババ元准将
ハリル・カルカンル元准将
メフメト・カヤ・ヴァロズ元准将
アフメト・フェイヤズ・オウトゥチュ元中将
オゼル・カラブルト元少将
アリ・デニズ・クトゥルク元少将
ビュレント・トゥンジャイ元大佐
ムスタファ・チャルシュ元大佐
ハサン・バスリ・アスラン元大佐
トゥンジャイ・チャカン元大佐
ミュムタズ・ジャン元大佐
アリ・イフサン・チュハダルオール元大佐
エミン・キュチュククルチ元大佐
ユスフ・ズィヤ・トケル元大佐
スアト・アイトゥン元大佐
・逮捕命令の出された現役軍人
ネジャト・ペキ中将
ムスタファ・コルクト・オザルスラン中将
ユルダエル・オルジャン中将
メフメト・オトゥズビルオール中将
カーディル・サードゥチ中将
ギュルブュズ・カヤ少将
ヌレッティン・ウシュク少将
ハリル・ヘルヴァジュオール少将
アフメト・ヤヴズ少将
ベキル・メミシュ少将
イフサン・バラバンル少将
ブルト・オメル・ミルミルオール准将
アリ・アイドゥン准将
ハーカン・アッコチ准将
ハサン・フェフミ・ジャナン准将
サーリム・エルカル・ベクタシュ准将
アブドゥッラー・ダライ少将
アフメト・チュルクメン准将
メフメト・ファーティフ・イルガル准将
トルガイ・エルダー准将
ジェム・アズィズ・チャクマク准将
レヴェント・ギョルゲチ准将
アブドゥッラー・ガヴレモル准将
ラマザン・ジェム・ギュルデニズ准将
ギョクハン・ギョカイ准将
タイラン・チャクル大佐
ムハッレム・ヌーリ・アラジャル大佐
アリ・セミフ・チェティン大佐
レヴェント・エルケキ大佐
アリ・チュルクシェン大佐
タイフン・ドゥマン大佐
ニハト・アルトゥンブラク大佐
イブラヒム・コライ・オズユルト大佐
ドラ・スングナイ大佐
ソネル・ポラト大佐
ヤシャル・バルバロス・ビュユクサアナク大佐
ハサン・ギュルカヤ大佐
ファールク・ドアン大佐
ミュジャーヒト・エラクヨル大佐
ジェンギズ・キョイリュ大佐
ムラト・オズチェリキ大佐
ムスタファ・オンセル大佐
ハニフィ・ユルドゥルム大佐
ジェマル・テミゾズ大佐
ハーカン・サルグン大佐
ヒュセイン・オズチョバン大佐
ドゥルスン・チチェキ大佐
アリ・ルザー・チチェキ大佐
イルカイ・ネラト大佐
ヴェリ・ムラト・トゥルガ大佐
アフメト・キュチュクシャーヒン大佐
ジェジャイ・エルマズ大佐
レジェプ・ユルドゥズ大佐
メフメト・ヨレリ大佐
イクラミ・オズトゥラン大佐
ブルハン・ギョーチェ大佐
ニハト・オズカン大佐
ハサン・ヌルギョレン大佐
アブドゥッラー・ザーフェル・アルソイ大佐
エルジャン・イレンチン中佐
レヴェント・チェフレリ中佐
エルトゥールル・ウチャル中佐
メフトゥン・フラジャ中佐
ユスフ・ケッレリ中佐
ギョクハン・チルオール少佐
ファーティフ・アルトゥン少佐
ヒュセイン・トプズ大尉
中尉:アフメト・シェンチュルク、ウトゥク・アルスラン、ファーテイフ・ウルチュ・イェイン、ドアン・ファーティフ・キュチュク、アフメト・トゥネル、キヴァンチ・クルマジュ、ボラ・セルダル、ハーカン・イスマイル・チェリキハン
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( 翻訳者:林奈緒子 )
( 記事ID:19760 )