イスラエル当局、ネゲブ沙漠のアラブ人村を破壊
2010年07月28日付 al-Hayat 紙

■ イスラエル、ベドウィンのアラーキーブ村を破壊
■ 認知されていない45ヶ村が同じ運命をたどる恐れ

2010年07月28日付『アル=ハヤート』紙(イギリス)HP1面

【ナザレ:アスアド・タルハミー記者(本紙)】

 イスラエル南部ネゲブ沙漠のアラブ指導者らは、イスラエル当局が昨日実行した、ベドウィンのアラーキーブ村を破壊するという犯罪行為は、「イスラエル当局が認知を拒んでいる45ヶ村から人々を追い出すためのネゲブのベドウィンに対する宣戦布告だ」との見方を示した。イスラエル当局はこれらの村の住民(約8万人)に住宅建設を許可せず、保健や教育などの公共サービスやインフラといった最低限の生活基盤を与えることも拒んでいる。

 「イスラエル国土局」の職員らと内務省のブルドーザーは昨日の早朝、許可なしに建築された家屋40棟を破壊せよというイスラエルの裁判所の命令に基づき、棍棒やデモ隊を解散させるための装備を整えた警察の特殊鎮圧部隊の隊員1,300人を伴って村に突入した。 警察はアラーキーブ村の入り口を閉鎖して村民と連帯する活動家らの進入を阻止し、家々が破壊される間、治安部隊の航空機が上空を旋回し照明弾を発射した。この作戦を指揮したのは、イスラエル警察のヨハナン・ダニヌ「南部地区」司令官であった。

 アラーキーブ村と周辺の村々の住民は、村で「座り込みテント」活動をしていたユダヤ人左派活動家ら数十人とともに蜂起し、警察の部隊に立ち向かった。彼らはブルドーザーが家屋周辺に到達するのを阻止するため大きなタイヤに火を付けたが、イスラエル軍は犯罪行為を実行することに成功し、激しい衝突のなかで女性や子供たちは泣き叫んだ。破壊作戦の一貫として村の樹々は根こそぎにされ、標識なども倒された。家々の備品は全て、二度と使えぬよう全て大きな穴の中に埋められた。

 ユダヤ人左派活動家たちは警察の部隊と衝突し、女性活動家1人が逮捕された。また破壊行為が終わるとすぐに、村民と連帯する活動家たちは、家屋を再建するための寄付を募る基金を設立することを発表した。村の名士の一人であるサイヤーフ・アブー・ムダイガムさんは、イスラエル政府は許されざる罪を犯したとして、「ここはイスラエル建国前から我々の土地だった。...我々がイスラエルを占領したわけではなく、我々を占領しているのはイスラエルの方だ。そればかりか我々を追い出そうと企てているのだ」と述べた。

(後略)

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( 翻訳者:梶原夏海 )
( 記事ID:19822 )