ガジアンテプ商品取引所(GTB)オメル・チェリキ代表は、肉の価格が上昇しており、その理由のひとつとして、ラマザン月の訪れにより肉の需要が高まっている点を挙げた。
チェリキ代表は、書面による発表を行い、ガジアンテプで飼育している畜羊1キロあたりの値段が8.80リラ(約504円)から9.50リラ(約544円)に上昇したことを明らかにした。
肉価格の上昇は複数の理由によると強調した上で、チェリキ代表は、ラマザン月が近づいたことで肉の需要が高まり、需要が増えたことで肉価格の上昇につながったと述べた。
チェリキ代表は、発表において次のように述べた。
「しかし、なんといっても根本的な原因は、最近20年間の家畜の生産量の減少である。南東部やアナトリア東部において、テロのために村や牧草地が捨てられたことが、家畜生産高の減少の最大の要因となっている。牧草地は手入れをしなかったためにもはや使い物にならなくなってしまった。そして、村から都市部への人口移動が起こったため、畜業従事者が減少してしまった。村人が都市部に大規模に移住するようになったため、10年前には海外に肉を輸出していたわが国は、今や海外から肉を輸入するまでになってしまった。これに関しては、もちろん、人口増加により肉の需要が増加したことも一つの要因である」
「肉の価格は今後も上昇するだろう。世間で、まったく逆の事態になるのでは、という期待がどんなにあろうとも、残念ながら、これが現実である。丸々と太った子羊(雄羊)の値段が1キロあたり8.80リラ(約504円)から9.50リラ(約544円)に上昇しているのだ」
■輸入された大型家畜
チェリキ代表は、最近輸入されている家畜は、これまで我々の社会でよく食べられてきた小型家畜(羊やヤギ)ではなく大型家畜(牛)であり、また、こうして輸入した家畜がトルコ人の舌に馴染むものではないことも、価格上昇の大きな原因になっているとした。
チェリキ代表は、家畜生産者が村から都市部へ移住する前に、羊や子羊を殺したことも、小型家畜の生産の減少につながっているとし、次のように結んだ。
「つまり、需要が高まるのに対して供給量が少ないこと、そして、この供給量がさらに減少しているために肉の価格が高騰しているというのが、問題である。これらに飼料の高騰、保有税、運送費といった支出がさらに加わる。こうしたことすべてを考慮すると、肉の価格が上昇したのも理解できる。また、この価格上昇が今後も続くであろうことも想像に難くない。これらの問題の解決策が、今後の政治の場でもう一度検討され、一刻も早く実行されることが必要である」
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( 翻訳者:萩原絵理香 )
( 記事ID:19843 )