未決の陸軍総長、誰に?-エルゲネコン捜査後の混乱つづく
2010年08月06日付 Radikal 紙


政府が、「インターネット・サイト」問題に関して法廷に呼び出されたウースズ大将を陸軍司令官に任命しなかったことによって事態は混乱した。政府がこの任務につかせようとしていたウシュク大将が辞退すると、ギュル大統領は、参謀総長にと考えられていたコシャネルを大統領官邸に召喚し、和解を求めた。

エルゲネコン捜査の検察官であるゼカリヤ・オズ氏が高等軍事評議会(YAŞ)の開催中、「インターネット・サイト」問題に関して法廷に呼び出した元第1軍司令官のハサン・ウースズ大将を、政府が陸軍司令官(KKK)に任命しなかったことから始まった混乱は、昨日(6日)一層複雑なものとなった。参謀総長のイルケル・バシュブー大将は、前日ウースズの代わりの「他の名前を提示せずに」政府のこの態度に反発を示した。政府がウースズの代わりに陸軍司令官として任命することを望んでいたアティッラ・ウシュク軍警察総司令官はこの任務を受け入れず、昨日(6日)退官することを望んだ。ウシュクのこの退官が様々なシナリオが取りざたされる原因となる一方、アブドゥッラー・ギュル大統領は参謀総長になると見込まれていたウシュク・コシャネル陸軍司令官を官邸に召喚し、融和を求めた。8月1日の高等軍事評議会の開始と同時に始まった混乱は短期間で収まるようには見えない。

高等軍事評議会の後空席となった参謀総長と陸軍司令官を巡る駆け引きは、昨日も引き続き目も回るものとなった。 政府が陸軍にアティッラ・ウシュク軍警察総司令官を任命し、コシャネルを参謀総長にすることを望む一方、ウシュク大将は、午後に退官を望んだ。こうして、バシュブーが退官することにともなって大将の数は15に減少した。これによって政府が全く歩み寄ろうとしなかったハサン・ウースズ大将が書類の上で陸軍司令官の唯一の候補者となった。

ウシュクが退官を望んだことで、政府の「ウシュク計画」は失敗に終わった。軍司令官を任命するためにはバシュブー参謀総長が誰か一名を提示しなければならないことから、政府は、一日中バシュブーが名前を提示するのを待った。バシュブーが譲歩しない可能性もまた、政府の「バシュブーバイパス」計画を議題にあげる原因となった。計画は、バシュブーが8月30日に退役になるのを待たずに任務から外すこと、代わりにコシャネル大将をすぐに任務につかせるというものである。しかし、コシャネルが、または既存の他の人物が、新しい名前を提示しないかもしれないというリスクがこの可能性をも排除した。この時、首相官邸を中心とした活発な往来が発生した。タイイプ・エルドアン首相がアイドゥンとデニズリで開催されたミーティングのためにアンカラの外にいたのにも関わらず、ヴェジディ・ギョヌル国防大臣と参謀本部人事部長のライフ・アクバシュ中将は、首相官邸を訪れた。ギョヌルとアクバシュはエフカン・アラ首相府事務次官と共に、1時間40分にわたる会議を行った。会議では、陸軍司令官になりうる名前が検討されたことが明らかにされた。 首相官邸での面会の後、間にギュル大統領が入った。ギュル大統領は、参謀総長に名前が挙がっているコシャネルを招待し、しばしの間面会した。ギュル大統領はコシャネルに対し、政府が自身と新しい陸軍司令官の政府命令を送りたがっていることを伝え、融和を図った。しかし、コシャネルが官邸を出た後、問題が解決したのかに関する説明はなかった。

ウシュク氏の退役後、陸軍司令官に適当なのは、ハサン・ウースズ大将だけとなった。しかし、政府はウースズを任命しなかったためこれは実現しなかった。ウシュクも退役したため、もし政府が誰か一人を参謀総長に提示するとすれば、必然的に14人の大将の中から陸軍司令官を選ぶことになるだろう。この大将らの中で最も強い名前は、最も経験のある第1軍司令官エルダル・ジェイランオール大将である。ジェイランオール大将が今年陸軍司令官になれることから、現行通りに事が進むことになる。この場合、ジェイランオールの代わりにエルゲネコンの容疑者であるサルドゥライ・ベルク大将が来る。これによって、YAŞの4日目に役職が決定された大将らの変更も議題にのぼることとなる。

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( 翻訳者:小松裕美子 )
( 記事ID:19879 )