「レジェプ・ベイ」へのお返しは「お役人のケマル・エフェンディ」―両党首の呼称合戦
2010年08月07日付 Radikal 紙
エルドアン首相は、自身を「レジェプ・ベイ(レジェプさん)」と呼んだ共和人民党(CHP)党首・ケマル・クルチダルオールに対し、「お役人のケマル・エフェンディ(ケマルさん)」と呼んで対抗した。エルドアン首相は、CHP党首・ケマル・クルチダルオールを次のような厳しい言葉で非難した。
「誰と誰が手を結び、ビデオ映像のスキャンダルが明るみになりましたか?スキャンダルの後、誰が党首になりましたか?」
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、自身の所属する公正発展党(AKP)がウスパルタで開いた会合で演説をした。エルドアン首相は、デニズ・バイカル元CHP党首の辞任の原因となったビデオ映像のスキャンダルが、ケマル・クルチダルオールに優位に働いたと主張した。エルドアン首相は、「ビデオ映像スキャンダルで誰が得をし、誰が儲けたことでしょう?(それはクルチダルオールだ)」と言った。
■「ビュユクアヌト元参謀総長との会談は口外しない」
エルドアン首相は、当時の参謀総長ヤシャル・ビュユクアヌトと自身がドルマバフチェ宮殿で行った会談(訳注1)についてCHPが告発しようとしていることに関して、次のように述べた。
「私は首相として全ての参謀総長とお会いさせていただきます。このことで生じる全責任は私が負います。行った会談は一生口外しません。説明する必要があるなら説明するし、必要なければ説明しません。CHPは自分で自分を訴えるのでしょうか?『(声明の)すべての行分に署名しよう(全面的に賛同しよう)』と言った当時のCHP指導部を訴えるのでしょうか?」
■「社会保険機構(SSK)をめちゃくちゃにした」
エルドアン首相はクルチダルオールを更に責め、「お役人のケマル・エフェンディは社会保険機構(SSK)に関する業務の担当になりました。そうしたらSSKをめちゃくちゃにしてしまったではないですか。毎年赤字、赤字続きだ。時が来たらそのことについても説明します。彼はこう言います、我々が政権を獲得したらあなたたちもわかるでしょう、と。しかしそもそも、政権を獲得することなどないでしょう。国民がCHPをもう一度政権として選択することなど、ないでしょう」と発言した。
■ビデオ映像スキャンダル
エルドアン首相は更に以下のように続けた。
「彼は行き詰ると、『それは以前の幹部が言ったことだ』と言います。以前の幹部とは誰でしょう?前党首のことです。一方の前党首も、『私に意見を求めて電話してきたことなど一度もない』と言います。ここでも知らぬ顔を決め込むでしょう。CHP党首様は正論がお好きです。4月27日の警告の後(訳註2)、AKPの支持率が上がった、ビュユクアヌトと手を結んだ、と言っています。CHPは卑怯なシナリオを実行に移しました。あるビデオ映像スキャンダルが明るみに出ました。その後、現CHP党首は『立候補しない』と言いました。更には、当時の党首の家を訪れました。その後、『立候補する考えはない』と言いました。次の日、『立候補する』と言いました。これを正直と言うでしょうか。その後党大会が行われました。それならば、このビデオ映像を作成したのは誰でしょう?ビデオ映像スキャンダルの後、党首になったのは誰でしょう?誰が誰と手を結んだことで、ビデオ映像が明るみに出たのでしょうか?」
訳注1)2007年4月27日の大統領選に関する軍の警告の後、5月4日エルドアン首相と当時の参謀総長がドルマバフチェ宮殿で会談を行った。
訳注2)2007年4月27日未明、大統領選に関し参謀総長が、政府に対し警告を発したこと
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( 翻訳者:津久井優 )
( 記事ID:19889 )