クルチダルオールの「プール付き別荘」論争、これが真相
2010年08月12日付 Hurriyet 紙
共和人民党(CHP)のケマル・クルチダルオール党首とレジェプ・タイイプ・エルドアン首相の間で始まり、アンカラ広域市長メリフ・ギョクチェキの発言により火がついたプール付き別荘論争で、バルケスィルのブルハーニイェ市にあるペリトキョイの海岸へと関心が集まった。クルチダルオール党首のペリトキョイにある不動産はギョクチェキ市長が主張したような「プール付き別荘」ではなく、2階建で延べ面積110平方メートルの、協同組合によって建てられた別荘であることが明らかになった。別荘の価格は15万~17万リラで私有のプールは付いておらず、深さ6メートル長さ18メートルのプールは19戸の別荘の共有プールであることがわかった。クルチダルオール党首は3年前4万リラを前払いし(別荘の)会員になったこと、6万1千リラは銀行から借りたこと、そのため別荘は銀行の抵当に入っていることがわかっている。
アンカラ広域市長メリフ・ギョクチェキはベヤズ・テレビのある番組に参加し、CHPのケマル・クルチダルオール党首が事あるごとにエルドアン首相をプール付き別荘に住んでいることで批判していたことに触れ、クルチダルオール党首にもプール付き別荘があると主張した。ギョクチェキ広域市長は「クルチダルオール党首は退職公務員ですが、7つの家を持っています。1人の役人がずっと働いて家を買ったとしても、その数は多くて2つす。この7つの家はどのように買われたのでしょう?あなたにはプール付き別荘があるのですか、ないのですか?あなたが説明しないのなら私がしましょう」と述べた。
クルチダルオール党首も他のテレビ番組で、ギョクチェキ市長はバルケスィルのブルハーニイェ市にあるペリトキョイ町で(クルチダルオール党首が)会員になった共同住宅で、建築中の別荘のことを言っていたのだろうと述べた。別荘は資産申告の中に入っていることがわかっている。
■これがその別荘だ
19戸のS.S.イペキクム住宅組合はブルハーニイェで2007年に、元CHPのバルケスィル選出議員でフィナンシャル・アドバイザーのアリ・ケマル・デヴェジレルにより設立され、そこで建築がほぼ終了しているクルチダルオール党首の別荘が論争の的になることは、所有する区画を売りたがっているの隣人たちを最も喜ばせた。住宅組合の会員の1人であるナディル・アルプは、19人枠がある共同住宅の会員のうち5人の会員が、3年前から現在までに支払った17万リラの支払いを条件に所有する区画を譲渡するため、買い手を探していたと明らかにし、「私も会員権を経済的理由により譲りたいと思っている者の一人です。私たちのこの共同住宅はテレビや新聞に取り上げられれば宣伝になります。おそらく良い顧客が現れると思います」と語った。
ナディル・アルプは別荘は2階建てで延べ面積110平方メートルであると強調し、「会員が共同で利用できる、深さ6メートル長さ18メートルのプールがあります。もし首相またはメリフ(ギョクチェキ)さんがここを希望すれば、経済的理由により家を売ろうとしている会員は、彼らに所有する区画を喜んで譲るでしょう」と語った。
■「私たちは彼らをも別荘の所有者にすることができます」
S.S.イペキクム住宅組合会長であり元議員のアリ・ケマル・デヴェジレルは、この組合を3年前の2007年に設立し、CHPサムスン選出議員のハルク・コチとビレジキ選出議員のヤシャル・トュズュンも共同住宅の会員になったと説明する一方、「会員の中には薬剤師、弁護士、フィナンシャル・アドバイザー、医師、退役軍人、商工業者もいます。私がここを設立しました。議員時代に友人たちにも会員になるよう勧めました。ありがたいことに、彼らも受け入れてくれました。ここは普通の別荘であり、プールも共有です」
首相とギョクチェキ市長は、取るに足りないことで騒ぎを起こそうとしています。ただの小さな別荘に政治的な話を持ち出し、自分たちの欠点を隠したがっているのです。もし彼らがとても気に入れば、会員権を譲りたがっている会員はいます。彼らが今日まで支払ってきた17万リラを会員に支払うという条件で、彼らをこの別荘の所有者にすることができます」と述べた。
デヴェジレルはクルチダルオール党首が3年前に4万リラを支払い会員になり、6万1千リラは銀行から借りたと述べ、「現在月に1250リラを支払っています。普通の別荘です。普通の価格帯の材料が使用されました。ケマル氏の特別な希望などありませんでした。2階建てで広さは合計110平方メートルです。建築は大体終わりました。内装を始めます」と語った。
■普通の材料が使用された
ケマル・クルチダルオール党首の別荘のタイル職人であるケマル・ベジェレン(56)は、有名な政治家の別荘を建てることに喜びを感じていると述べ、「ケマル氏は特別なことを望みませんでした。他の会員の別荘に使用された材料と同じものをケマル氏の別荘にも使いました。クルチダルオールの別荘のような場所は10万や11万リラで建てることができます」と述べた。
■国家公務員は簡単に支払うことができる
ブルハーニイェの元市長のうち退職した教師のネジミ・シェンギデル(60)も、ペリトキョイにクルチダルオール党首の別荘があると知り、この地域を訪問し建築現場を見学しているとき隣にクルチダルオール党首がいたことを伝えた。「この別荘は普通の別荘です。一人の国家公務員が簡単に支払うことができる会費で建てられています。特別なものではありません。市場価値は建築が終わった状態で20万~25万リラの価値になります。これはまだ建築が終わっていない状態でさえ19万リラとなっているのです」という見解を示した。
■海辺にはパンツ姿で海水浴をする人々がいる
ブルハーニイェで不動産屋をしているオスマン・エルバラバン(42)はというと、クルチダルオール党首の別荘を知っており、同じ共同住宅のうち3戸を自分が売ったと明らかにし、「顧客は所有する区画に対し今まで支払ってきた17万リラを要求しています。顧客は売りたがっているのです。なぜなら、この地域のインフラはまだ完全に整備されておらず、道もなく、海辺にはパンツ姿の人たちが海水浴をしています(つまり、環境が良くない)。私が思うに、他の会員はケマル・クルチダルオール党首が共同住宅の会員であるためインフラがより容易に整備されると考えたのでしょう。しかし未だに道すらない状態です。ペリトキョイ自治体の長はCHP出身であるにも関わらず、特別なことは何もされていない。経済的に困難な状況にあることも知られています。私はこの共同住宅のうち3つの別荘を持っているので、客が現れれば売りますよ」と語った。
■くじが引かれた
クルチダルオール党首も会員になった19戸の共同住宅は、2009年2月21日に公証人立会いの下くじが引かれ所有者が決定された。2階建ての別荘の1階部分にはリビング、寝室、浴室、トイレ、2階部分には子ども部屋と寝室が一つずつに、トイレ付浴室があり合計110平方メートルになる。別荘の建築は大体終わり、窓とドアが取り付けられ、タイルが貼られた状況である。共同住宅の中心には深さ6メートル幅18メートルの共有プールがある。
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( 翻訳者:釘田遼香 )
( 記事ID:19923 )