公正発展党、大使らへのイフタールの宴にイスラエルを招かず
2010年08月13日付 Milliyet 紙

AKP(公正発展党)は昨日、アンカラにいる諸外国の大使たちを党本部で開かれたイフタールの宴に招待した。宴には、ガザ支援船への襲撃を行ったイスラエルのレヴィ大使は招かれなかった。レヴィ大使は昨年、このイフタールに招待されていた。

AKP(公正発展党)は、アンカラで昨晩、大使たちが招かれたイフタールの宴に、パレスチナへの支援船マーヴィ・マルマラ号を襲撃したイスラエルを招待しなかった。AKPオメル・チェリキ副党首は、イスラエル政府がマーヴィ・マルマラ号に対して行った襲撃を理由に大使を招かなかったことを明らかにした。

■以前は招待した

AKPは昨晩、党本部でアンカラに駐在している西洋諸国やイスラム諸国の大使らを招いて催したイフタールの宴において、イスラエルを出入り禁止にした。AKPオメル・チェリキ外交問題担当副党首が主催したイフタールに、駐アンカライスラエル大使ガビー・レヴィ氏は招待されなかった。駐アンカライスラエル大使が招待されなかった理由は、最近のマーヴィ・マルマラ号への攻撃であると発表された。毎年の恒例で、今年は4回目となるイフタールの宴において、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相もスピーチを行った。食事にはラビ長のイサク・ハレヴァ氏やトルコユダヤ人コミュニティの長、サミ・ヘルマン氏、マスコミのアンカラ特派員も招待されていた。
イスラエル大使館関係者はレヴィ大使がイフタールに招かれなかったことを認め、大使が去年のイフタールの宴には招かれていたことを明らかにした。またレヴィ大使はイフタールに招かれなかったことを残念に思っているとも述べた。そして大使がイフタールの食事を振舞う計画を立てていることを伝えた。
以前はイスラエル大使が主催したイフタールの宴にAKP党員が招待され、参加していた。イスラエル大使が今年催す予定のイフタールに、AKPから誰が招待されるかは明らかにされていない。AKP内部では、今年はイスラエル大使の招待に応じ、AKPから参加する者はいないかもしれないと話題にのぼっていた。
宴を主催したAKPのチェリキ副党首は、この話題に関して「イスラエル大使はここには招待されていない、これはイスラエル大使、イスラエル国民、イスラエル国家とは関係がないことだ。イスラエル政府はマーヴィ・マルマラ号に向けて攻撃をし、更にはトルコのこの件に関する要求に対し、否定的な態度をとっており、党本部で我々が主催するこのイフタールへは、イスラエル大使、イスラエル政府のこの態度に抗議を表明するために招待しなかった。公正で平等でないものは我々の党本部の中に入ることはできない」と話した。

■「友愛の食卓」

イフタールの集いが、友情、友愛の食卓となったと話すチェリキは「ここにはユダヤ教徒がいれば、キリスト教徒がいる、イスラム教徒もいる。みんな一緒にいる。ラビ長はここにいるし、ユダヤコミュニティの長もいる。これは完全にイスラエル大使に向けた象徴的なことだ。その反対にイスラエル国家や国民と関係がないという形で述べなくてはならない」と話した。

■レヴィ氏は悲しんでいる

エルドアンも参加したイフタールに招待された人たちには英語とトルコ語のコーランが渡された。メルジャンデデのコンサートが行なわれたイフタールに招待されなかったイスラエル大使のレヴィ氏は悲しんでいることを明らかにした。

■エルドアン:イスラエルは謝罪するべき

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、AKPのイフタールにおいてスピーチを行なった。アンカラ駐在大使らに9月12日に行なわれる国民投票における支持を訴えたエルドアンは、顔を西に向けているトルコは、東には背を向けるようにと執拗に求められていると述べ、「しかしこのようなことを望む権利は誰にも無い。私達は一つの世界国家であり、(排他的な)部族国家ではない」と続けた。そしてイスラエルがガザ地区への援助物資を運んでいたマーヴィ・マルマラ号に対して行なった攻撃の後、国際世論の前で明らかにした要求の正当性を擁護すると述べたエルドアンは「この状況で、イスラエルは、間違いを認め、謝罪し、賠償金を支払うべきだ。私たちが提示したこれらの条件が満たされるまで、この問題を追及し続ける」と述べた。

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( 翻訳者:近岡由紀 )
( 記事ID:19927 )