クルチダルールCHP党首、ハジュ・ベクタシュ追悼式典に参加―拍手喝さい
2010年08月17日付 Radikal 紙
ハジュ・ベクタシュ・ヴェリ追悼式典でファルク・チェリキ国務相、エルトゥールル・ギュナイ文化観光相は一部の人々の抗議を受けた。アブドゥッラー・ギュル大統領のメッセージにはブーイングが起こった。反発の声が広まったため共和人民党(CHP)のケマル・クルチダルオール党首は聴衆を静めようと努めた。
国内では第47回目、国際的には第21回目のハジュ・ベクタシュ・ヴェリ追悼式典は多くの抗議の声に包まれた。追悼式典には政府を代表してビナリ・ユルドゥルム交通相、エルトゥールル・ギュナイ文化観光相、ファルク・チェリキ国務相が参加した。大臣たちが式典会場に入ると、彼らに対する抗議のスローガンが唱えられ始めた。アブドゥッラー・ギュル大統領からのメッセージが読まれる間も抗議は続いた。
■クルチダルオール党首から寛容のメッセージ
共和民主党のケマル・クルチダルオール党首は式典の始まりのあいさつで、寛容の地で平和と愛のメッセージを送った。クルチダルオール党首は政治の話題には一切触れず、ハジュベクターシュ村役場の建物に吊るされた、ハジュ・ベクタシュ・ヴェリがライオンとガゼルを抱きかかえている絵を指し、「ライオンは力の象徴であり、ガゼルは愛と寛容の象徴である。もし力を愛と調和させたならば、合わせて利用したならば、私たちは社会を安定へと導けるでしょう」と語った。
クルチダルオール党首は、ハジュ・ベクタシュ・ヴェリは啓蒙活動の先駆者であり、また高潔な人間であり、文明であり、科学であると述べ、次のように言った。「彼は12世紀以降、世界中を啓蒙するような素晴らしい言葉を残した。もしも私たちが21世紀の今日までハジュ・ベクタシュ・ヴェリの事を覚えており、今後も記憶に留め続けるのならば、ハジュ・ベクタシュ・ヴェリの偉大さはより良く理解されるだろう。彼が啓蒙の道をひらいたた時、彼と共にアナトリアの聖者たちがアナトリア全土へ、そしてバルカン半島へとその道を広めた。彼らは美徳を説いた、そして愛、寛容、友愛を説いた。全ての人は兄弟だという概念を何世紀も前に語っていたのだ。彼らは『私たちにとって72の民族は一体なのだ。一体となれるように結束しなさい、大きくなりなさい』と言った。『あなたの心を人類愛で満たしなさい』と私たちに教えてくれた。ハジュ・ベクタシュ・ヴェリが残した言葉には4つの門と40の階梯があり、本来人間らしさとは何であるべきかを説いている。(4つの門の一つである)真実の門を説明するなかで次の事を言っている。『大地のように謙虚になりなさい。全ての人に同じまなざしを向けなさい、非難してはいけません』また、ハジュ・ベクタシュ・ヴェリは『あなたに出来る最大限の善行を行いなさい』と言っているのだ」
■愛のある人間にならなければなりません
クルチダルオール党首は、暑さのため演説を短く終え、次のように続けた。「私たちは誰の事も傷つけないように、不快にさせないように努めなければならない。私たちは愛のある人間にならなければならないのだ。その考えを好きになれない人に対しても敬意を示しましょう。考え方が多様である程社会は変容し、私たちは動的な生活を送ることになる。だからこそ、全ての意見を尊重し、それに寛容さをもって応じること、しかし私たち自身の考えもまた自由に述べることは、私たち全ての義務であるべきなのだ」
■チェリキ国務相にブーイング
クルチダルオール党首の後に演壇に立ったファルク・チェリキ国務相はブーイングと抗議の声をあびた。チェリキ大臣は、抗議をした者たちはCHP党員だとほのめかし、「この抗議を最も不快に感じているのはあなたたち自身の党首だ」と発言した。チェリキ国務相は話すのに苦労したが、野次のなか演壇に立ち続けた。チェリキ国務相は「我々は政治のために来たのではない。奉仕のために来たのだ」と述べ、次のように演説を続けた。
「私たちはハジュ・ベクタシュのそばにいます。私たちはどのような態度をとるべきか、最も良く私たちが、最も良くあなたたちが分かっていなければなりません。聖者のそばにいることを非常に幸せに思います。皆さんに敬意を表します。野次を飛ばすのはまず聞いてからにしてください。もともと政治の話にはもううんざりしているでしょう。ここは友情や愛の場所です。ハジュ・ベクタシュ・ヴェリの言葉を思い出しましょう。『悪に対して良いことをするのが人間らしさなのです』私たちは一体性をきちんと守らなければなりません。私たちを私たちたらしめる価値を守らなければならないのです。この中の一つがハジュ・ベクタシュ・ヴェリなのです」
■ジェム・エヴィの状況に関する発言
チェリキ国務相は演説で、政府によるアレヴィー会議にも触れつつ、ハジュベクタシュ信者に対してジェム・エヴィの状況を解決すると約束した。チェリキ大臣は、政府はこれを一つの文化的要求として全て一緒に解決するつもりだと述べ、「私たちはみなさんに奉仕する立場の者です。これからも奉仕を続けます。あなたたちの問題を解決します」と述べた。
■クルチダルオール党首は謝罪した
クルチダルオール党首はここで起こった混乱についても触れ、次のように語った。「これは素晴らしい式典だ。この種の式典でこのような野次が飛ばされるのは間違っている。はっきりと言わねばならないのなら私は大変悲しい。ああいった野次が一切無かったらよかったのに。私は演壇で話す時、誰も反発をしないようにと、私たちは異なる意見にも耳を傾け、尊重する必要がある、ということを特に強調したのです。しかし残念ながら一部の人たちが反発を示しました。この場を借りて謝罪します」
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( 翻訳者:南澤沙織 )
( 記事ID:19969 )