参謀本部からようやく発表―7人殉職の7.20襲撃で無人偵察機ヘロンはなぜ役にたたなかったのか
2010年08月22日付 Milliyet 紙


会見では、ヘロンの映像にも関わらず、ハンテペへ援軍を送らなかったという主張に関して、「映像は攻撃の46分後に関するものである。コブラ(攻撃用ヘリコプター)は霧のために引き返さざるを得なかった。」との説明があった。

参謀本部は、ハンテペへのテロリストの攻撃に関することとして報道機関が報じた、(軍の司令部が)無人偵察機ヘロンから、(テロリストの)攻撃前の映像を得ていたにも関わらず、軍の基地に援軍を送らなかったとする主張について、何日も待ち望まれていた会見を、昨日行った。
参謀本部は、報道機関に流れた映像が、攻撃の46分後に関するものであること、一方で、ハッキャーリから衝突のあった地域に送られたコブラについては、ザプ渓谷における濃い霧のために引き返さざるを得なかったことを明らかにした。

■「攻撃した」

会見は、AKP(公正発展党)と政府の代表者たちによる参謀本部総司令官イルケル・バシュブーの召喚後、アブドゥッラー・ギュル大統領の「会見が行われるでしょう」との発表の後すぐに行われた。会見では、主に以下のことが主張された。
-ハンテペへのテロリストの激しい攻撃は、7月20日の夜1時45分に、6方面から同時に始まった。その間、ディヤルバクルにいた当時の第2軍司令官が2時以降、衝突の状況を調べ、部隊の派遣や指揮にあたった。
-現場から40キロのところにあった無人偵察機が(衝突)地域に派遣され、2時15分にハンテペ上空にあって、映像を送信した。攻撃の前に(攻撃現場に)近づくテロリストたちの映像が送られたはずだというのは事実ではない。
-報道機関に流れた無人偵察機の映像のうち、最も早いものの時間は2時31分であり、それは(攻撃の)開始から約46分後のものである。
-ハッキャーリで駐留している攻撃用ヘリコプターは、チュール・スユ(ザプ)渓谷における深い霧と粉塵のため、南に、(そして)チュクルジャ地域に行けなかった。
-ヘリコプターは、天候条件が好転したため、4時30分にハンテペに行き、(衝突)地域から撤退しようとしていたテロリストたちを攻撃した。テロリストたちは、砲手と迫撃砲によって攻撃された。
-空が明るくなってから後、周囲の支配地形についていたテロリストたちがドチュカ(PKKが用いる対空砲)でヘリコプターを威嚇した。ヘリコプターが着陸ができない状況となったため、撤収は陸路から行われた。
-ドチュカの砲座の場所が特定されたために、地域に2つの航空作戦が遂行され、この砲座は破壊された。
-無人偵察機の映像が30ヶ所のセンターから視聴されていたとの主張は誹謗中傷であり、事実無根である。
-メディアに流れた映像は、衝突開始から後のものである。

■刻一刻と送信との主張

タラフ紙は、兵士7人が命を失ったハネ・テペの襲撃に関する映像を、8月2日に「将官たちは、兵士の死を傍観していた」との見出しで報道した。記事では、攻撃の20分前に地域についた無人偵察機がPKKの襲撃を刻一刻と司令部に送っていたこと、そしてこの映像が30ヶ所で見られていたことが主張されていた。
記事では、攻撃を同時中継で見ていた指揮官たちが、地域にヘリコプターの一基も送らなかったと主張されていた。

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( 翻訳者:能勢美紀 )
( 記事ID:20006 )