サウジのイスラーム法学者、女子乗馬選手のオリンピック出場を禁忌とする法判断
2010年08月24日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ サウジアラビアのイスラーム法学者、サウジ人女子選手のオリンピック出場を禁忌とする法判断
2010年08月24日付『クドゥス・アラビー』紙(イギリス)HP1面
【リヤド】
サウジアラビアのサウード・アル=フナイサーン師は、馬術の障害飛越競技のサウジ人女子選手がオリンピック競技会に出場することを禁じるファトワー(法判断)を下し、「馬術はイスラーム教では男性に限られるものであり、女性のスポーツは女性のみのいる場所でしか行ってはいけない。なぜなら女性は、ヴェールで身を覆い、身を慎み節度を守ることが求められるのであり、外国人の前に身を晒してはならないからだ」と主張した。
またリヤドのイスラーム法学部の前学部長であるフナイサーン師は、ウェブサイト「イージャーズ」に23日に掲載されたファトワーの中で、「馬術競技をはじめ国内外でのスポーツの試合一般は、イスラーム教徒の女性が行ってはいけない禁忌である。それを行う女性は、忌むべきことを大っぴらに行う者であり、それを認めれば保護者も同様の行為を行ったことになる。保護者はそれを禁じなければならない。そのような行為を認めるのは皆下品で好からぬ意図のある者だ」と述べた。
メディアでは、馬術協会会員のアルワ・ムタッバカーニ氏の娘であるサウジ人女子選手ダルマ・ムフスィン(16歳)がサウジアラビア初の女子選手としてオリンピック競技会に出場するとのニュースが報じられている。ダルマ選手は来週月曜日から火曜日にかけて、シンガポールで行われる第1回サマーユースオリンピック競技大会で、馬術の障害飛越競技の試合に出場する。
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( 翻訳者:香取千晴 )
( 記事ID:20023 )