作家オルハン・パムク、改憲国民投票で「賛成票」を表明
2010年08月26日付 Milliyet 紙

ノーベル文学賞作家のオルハン・パムクは、改憲国民投票で賛成票を投じると発表した。

憲法改正法案の承認をとう9月12日の国民投票が近づくなか、多くの知識人が、どちらに票を投じるかに関し発言をはじめた。

議論の的となっている憲法改正にどういう態度をとるかが注目されている人々のうちの一人である世界的に著名な作家、オルハン・パムク氏は、この問題について、NTVのバヌー・ギュヴェンによるインタービューで答えた。ノーベル文学賞作家のオルハン・パムク氏は、80年クーデターから30年になる日に行われるこの投票で、「賛成」の票を投じると語った。

■「賛成票は、公正発展党への支持を意味するものではない」

パムク氏は、憲法改正への投票が、「公正発展党への支援、ないしは政府への信任投票を意味するものではない」とし、国民投票では「賛成」票を投じつつも、選挙では公正発展党に投票しない多くの人がいるだろうと述べた。

1980年のクーデターで多くの人が大きな問題に直面したことを指摘するパムク氏は、80年クーデターを清算する必要があると述べた。その上で、オルハン・パムク氏は、投票の対象となっている新憲法が、この清算へ道を開くひとつの「門」だと考えていると強調した。

パムク氏は、新憲法が承認された場合、クーデターの当事者を裁判にかけることが可能になるとし、その裁判が実際におこされないとしても、この国民投票により、80年クーデターに導いた「ものの考え方」が裁かれることなると述べた。

■インタービューは、日曜16:10放映

ノーベル文学賞作家のオルハン・パムク氏へのインタービューは、日曜16:10に放映される。

■トルコ作家連盟から、パムク氏への支援

国民投票で賛成票を投じると発表したパムク氏に対し、トルコ作家連盟から支援が送られた。トルコ作家連盟のアフメト・フィルダン副会長は、ANKA通信に対し、「憲法改正への投票が、『AKPを支持する、なしは、政府を信任する』という意味ではないとし、その上で、国民投票では「賛成」の票を投じると発表したパムク氏の態度は素晴らしい」と述べた。フィダン氏は、憲法改正法案の議論が始まって以来、この問題に関心をもってきたとのべ、「国民投票にかけられる新憲法は、反動的な法律の施行を完全には消し去るものではない。しかし、文民的で、民主的な憲法への移行のための一歩とはなる。このため、自分も賛成票を投じる」と述べた。フィダン氏は、世界的に知られるパムク氏の発表を好感するとして、その行動を見守っていると付け加えた。

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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:20026 )