パレスチナ人収監者に手錠をつけたままイフタールの食事をとることを強制
2010年08月23日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ 占領軍、パレスチナ人収監者に手錠をつけたままイフタールの食事をとることを強制

2010年08月23日『クドゥス・アラビー』紙(イギリス)HP1面

【ラーマッラー:ワリード・アワド(本紙)】

パレスチナ消息筋は日曜日、イスラエル占領軍がパレスチナ人収監者にラマダーン月のイフタール(断食明けの夕食)の食事を手錠をつけたままで食べることを強制していると証言した。同筋が明かしたところによると、パレスチナ人収監者の刑務所および占領収容所の間での移動を担当する「ナフション部隊」が複数の収監者に拘束されたままラマダーン月のイフタールの食事をとることを強要し、担当将校は収監者が食事中に手錠を外すことを拒んだという。

収監者の一人はアフラール収監者調査人権センターに対して、収監者20人以上がネゲブ刑務所からオフェルへの移動の途中にラムラ刑務所に勾留され、猛暑の中で収監者専用バスを長時間待たされたことを報告した。そしてイフタールの時間が来たとき、ナフション部隊がバスで彼らを移送するためにやって来た。収監者の証言によると「我々は担当将校 にバスに乗る前にイフタールの食事をする許可を求めたが、厳しく拒絶され、収監者とナフション部隊の兵士の間に小競り合いが起こった。彼らは我々に手錠をつけ、その後で手錠をつけたままイフタールの食事をすることを許可した」とのことで、「拘束されているせいでうまく食べることが出来ない収監者も何人かいた。我々は将官に手錠を外すように求めたが、拒絶され、食べるのを急ぐよう求められた」と付け加えた。

収監者は、「ナフション部隊は猛暑の中で手錠をつけられた断食中の収監者の状況に配慮せず、刑務所間の移動の間に虐待を意図的に行った」と述べ、砂漠の刑務所であるにもかかわらずベエルシェバの待合室で、扇風機も冷房もない猛暑の中で8時間バスを待たされたことを指摘した。

またアフラール・センターのフアード・アル=ハファシュ事務局長は、ナフション部隊が収監者の取り扱いが最も野蛮で暴力的な部隊であり、些細な理由で死ぬまで収監者を殴る権限を持っていることを明らかにし、「イスラエルの刑務所はラマダーン月の間、刑務所間の移送中や、治療のために病院に移送中でさえ、意図的に虐待を行っている」と指摘した。

ハファシュ氏は、ヨルダン川西岸地区とガザ地区の人権組織や両地区の収監者問題担当省に対して、ナフション部隊による虐待の危険から収監者を救うための真剣な取り組みを求め、刑務所間の移動の際の収監者の待遇改善を求める必要性を訴えた。

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( 翻訳者:石川貴子 )
( 記事ID:20039 )