イラク駐留米軍司令官、米軍が再び戦闘作戦を担う可能性を示唆
2010年08月23日付 al-Sabah al-Jadid 紙

■ ブレマー[元イラク文民行政官]:イラクでの任務で理想的な成功を修めることはできなかった
■ オディエルノ[イラク駐留米軍司令官]:必要があればイラクで戦闘作戦を再開することもある

2010年08月23日『サバーフ・ジャディード』紙(イラク)HP1面

【ワシントン:本紙】

 イラク駐留米軍のレイモンド・オディエルノ司令官は、「イラク治安部隊は来年の米軍撤退後に残される空白を埋める準備を整えるだろう」と述べたが、同時に、「必要があれば米国は戦闘作戦を再開する可能性もある」と言及した。

 また、オディエルノ司令官は、[今回の戦闘部隊]撤退後にイラクに残る部隊が来年までは助言や訓練や支援を提供する役割を担うと述べた。

 オディエルノ司令官はさらに、イラクでは反乱は鎮められ、暴力は続いているが治安状況は概ね改善されつつあり、イラク国家の国民を守る能力や統治業務の向上も進んでいると説明しつつ、もし治安部隊が完全に崩壊したり、政治的対立からイラク治安部隊が分裂した場合には、米軍が再び戦闘任務を実行することもある、と言明した。

 一方、元イラク文民行政官[ブレマー氏]は、イラクにおける米国の任務は「理想的な成功を修めることはできなかった」と述べた。

 これは米『ニューヨーク・タイムズ』紙によるインタビューでの発言である。同紙によればブレマー氏は、「イラクにおける米国の任務は理想的な成功を修めることはできなかった」と述べるとともに、「しかし、民主主義の建設には少なからぬ時間が必要だ」と補足した。

 さらに、「アラブ・イスラーム世界での民主主義の成功は、イスラーム過激派の前途を断ち切るだろう」とも述べた。

 同紙によれば、ある米軍関係者は、「誰一人として、イラクでの暴力行為が既に終わったと断言することはできない」と述べつつも、「イラク治安部隊は治安を一層コントロールできる状態にある」と説明している。

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( 翻訳者:森本詩子 )
( 記事ID:20066 )