CHP「イスラム風スカーフは修道女」ポスター騒動、アヴジュ地方議会議員辞任
2010年09月07日付 Milliyet 紙

共和人民党所属のアヴジュラル区長ムスタファ・デイルメンジが印刷させたことが明らかになった「ムスリムの女性が修道女のように覆うことへ、賛成」という表現を含むポスターは、共和人民党の悩みの種となっている。改憲集会で「スカーフ問題は私が解決する」としながら、この問題で後退した姿勢を示しているクルチダルオール党首に、デイルメンジ区長が電話をかけ、「このポスター作成の責任は、イスタンブル県と区にある」と述べたと伝えられている。アヴジュラル区議会議員のオメル・ゼンギン氏は、党に衝撃をあたえたこのポスターに反対の意を表し、本日、離党した。

■国会でもポスター論争

共和民主党の「修道女ポスター」は、イスタンブルのアヴジュラル区で、緊張の原因となっている。問題のポスターは、市民が区庁舎前で殴り合う騒動にまで発展した。市民の一部は、アヴジュラル区長ムスタファ・デイルメンジを支持するとする一方で、一部の人々は、この事件への批判を表明した。賛成派と反対派は、当初、口頭で言い争いをしていたが、そのうちに、ケンカとなった。「こんな区長を支持するのか?」としてデイルメンジ区長への批判を行った人を、区長を支持するものの一人がなぐった結果、騒動となった。とりかこんでいた人々によって、力づくで引き離された2人は、のちほど、けんかをはじめた。

■ポスターは、共和人民党県本部の意見を反映している

共和人民党党中央執行委員会委員ギュルセル・テキンと関係するサイトとして知られるwww.gercekgundem.com とうい名のインターネットサイトに、このポスター騒動に関連し、興味深い記事が掲載された。記事によると、印刷を担当した印刷所社長の証言により、このポスターを作成したと特定されたアヴジュラル区長ムスタファ・デイルメンジ氏は、クルチダルオール共和人民党党首に電話をかけ、この事件の背景を説明し、遺憾の意を表明したという。デイルメンジ区長は、「党のイスタンブル県本部とアブジュラル区本部の責任と企画のもとで、このポスターが作られたことに関し、その責任は私にある。ポスターは、区自治体の意見ではなく、党の県本部・区本部の意見を反映している」と弁明した。

■「私の妻もスカーフ着用者だ」

世論で批判の的となった事件の「犯人」が、自分たちの党所属の区長だと知った共和人民党区議会議員のオメル・ゼンギン氏は、前回の議会で、公正発展党所属の副市長が「区議会議員の多くの奥さんやお嬢さんもスカーフ着用者だ」といったことに対して共和人民党議員が反発をしめしたことに、自分は非常に不愉快だっとのべた。そして、自分の家族のうち、妻と娘がスカーフ着用者だというゼンギン氏は、「このポスター事件の記事を読んで以来、非常に不愉快だ。この事件の責任者は、ムフタファ・デイルメンジ区長だ。こんなことをする区長に対し、区の議員たちが注意を与えないという事実にショックをうけた。私の妻と娘はスカーフをしている。私は、信仰深いと同時に、他のあらゆる宗教や考え方に対し敬意を表する、そういう家庭に育った。こんな問題が話題となり、しかも、自分が議員をつとめる区の市長が、これを作ったという事実をたいへん残念に思う。これは、扇動行為だ。デイルメンジ区長により、共和人民党に対してなされた「罠」だ。それゆえ、離党を決めた」と述べた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:20110 )