ディヤルバクルでは投票ボイコットを祝う
2010年09月12日付 Radikal 紙

ディヤルバクルでは改憲国民投票ののち、平和民主党本部の建物にPKKの旗がかかげられ、PKKの歌が流され、花火が打ち上げられた。セラハッティン・デミルタシュ平和民主党党首は、「我々の市民(=クルド系市民)を祝福する。この勝利を民主的な自治権で飾るその日まで、戦い続ける」と述べた。ギュルタン・クシュナク平和民主党副党首は、人々は民主的なクルド自治区を求めていることを表明した、と述べた。

ディヤルバクルでは、投票終了後、約5000人が平和民主党の建物の前に集まり、輪になっておどり、アブドゥッラー・オジャランのポスターを掲げた。時折、PKKやアブドゥッラー・オジャランの名を叫ぶ声があがり、平和民主党のバスからはPKKの行進曲が流された。巨大なPKKの旗が党の建物に掲げられ、平和民主党のバスからは「Ey Rakip」という行進曲が流され、花火が打ち上げられた。
■デミルタシュ平和民主党党首「PKKとオジャランが交渉相手」

セラハッティン・デミルタシュ平和民主党党首は、ギュルタン・クシュナク平和民主党副党首とともに行った記者会見で、次のように語った。「国民投票は、安全確保のことばかりが言われた。その結果、市民の安全よりも、市民の安全が脅かされた。メフディ・エケル農業村落相は40人の警官に取り囲まれて町を歩き、行く先々で、そばにいる警官に人々に投票させるよう求めた。しかし、(わが党が求めた)投票ボイコットは効果をあげた。トルコ中がわかったように、我が党も、我々の(クルド系)市民も、騙されないし、圧力にも屈しない。公正発展党に投票する我々の(クルド系)市民はいない。首相は挑発的な言葉を捨てるべきだ。クルド問題のもっとも緊急の問題は、「平和」の問題だ。9月20日に停戦が終わる。首相は、この停戦に関する具体的な検討をすべきだ。停戦への評価は、空虚な言葉であってはならない。政府は、平和民主党を支持するクルド人の大半が、この問題を、対話と、政策の提示によって交渉されることを望んでいることを、理解すべきだ。クルド人は戦争を望んでいない。クルド人は対話と交渉を望んでいる。平和の確保のためにはPKKとオジャラン氏が交渉相手だ。この投票ボイコットも、それを示している。」

■自治の要求

デミルタシュ平和民主党党首は、今回の改憲国民投票で、民主的自治区という要求が表面されたとし、次のように続けた。「母国(であるクルド語)での教育や和平を望むものは、投票をボイコットするように、と呼び掛けた。人々は、これに沿って行動した。これは、考えもなく行われた行動ではない。これは、熟慮の末の、政治的選択だ。昼も夜も、演説で、「人々の意思を尊重する」と繰り返している首相は、このことを理解すべきだ。(ボイコットせずに)投票したいものは、みな投票した。(投票しようとするものへ)圧力や脅迫があったとは、いえない。もしも、軍の圧力がなかったなら、ボイコットの比率はもっと高くなっていただろう。トルコにおいて新しい憲法によって平和と友愛を望んだものは、投票ボイコットという方法で勝利した。」

新憲法制定委員会の設立が必要だとするデミルタシュ平和民主党党首は、「政府がもしクルド問題の平和的解決に本気なのなら、新憲法制定にむけて、平和民主党としてその準備に参加する用意はある。今回のボイコット運動の成功を、自治区目標の達成で飾るその日まで、闘争を続ける」と述べた。

■自治区要求には市民の支持がある。

党本部の前に止められたバスのうえから、デミルタシュ平和民主党党首とともに演説したギュルテン・クシャナク副党首は、トルコのおける「民主的意思の力」の中心はディヤルバクルだとのべ、次のように述べた。「トルコで民主主義を望むもの、平和を望むもの、自由を望むむのは、今日(12日)、アーメド(ディヤルバクル)を誇りに思っていると私は信じる。アーメドは、どんなときも悪政に屈せず、その意思を捨てず、いかなる時も偽りの宣伝にのせられることのなかった町だ。我々は、何を望んでいるのかを、広場(での演説で)人々に呼びかけた。それゆえ、今日の投票で明らかになったボイコットという選択の背後には、この我々が叫んだ政治的要求が存在する。トルコにおいて、すべてのアイデンティティへ、全ての文化へ、すべての信仰に、自由と平等を求める。今日のボイコットという選択の背後には、クルド・アイデンティティの自由という要求が存在する。多文化主義的憲法、平等主義的憲法、母語教育、民主的自治、民主的クルディスタン自治区への要求がある。我々は、これを承認するかどうか、人々に問いかけた。そして、この政治的要求に対し、強い市民の支持があることが、今日、明らかになった。

■シュルナクで花火で祝賀

シュルナクで改憲国民投票への投票率が低かったことを祝い、平和民主党は、花火での祝賀をおこなった。この町での投票率が23%であることが判明すると、平和民主党党員らは、平和民主党の建物前で、花火を打ち上げた。

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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:20150 )