キリスト教会聖職者のコーラン批判に対してアズハルが拒否の声明
2010年09月26日付 Al-Ahram 紙

■ イスラーム研究アカデミー、聖コーランへの中傷を拒否

2010年09月26日付『アル=アハラーム』紙(エジプト)HP国内面

【アラー・ムスタファー・アーミル】

アズハルのイスラーム研究アカデミーは最近伝えられたエジプト東方正教会の高位聖職者によるものとされる聖コーランへの中傷を拒否するとの立場を表明した。また同時に国内の統一を堅持する姿勢を強調し、これらの行為がエジプト内外のイスラーム教徒大衆の怒りを買うことを警告した。

イスラーム研究アカデミーは、アズハル総長アフマド・アル=タイイブ師を議長として昨日開かれた会議の後の声明の中で、「アズハル総長は今回伝えられた聖コーランの曲解に衝撃を受けている」と述べた。

またアズハル総長は、「このような無責任な発言は第一に、国内の団結を最も維持すべき時期においてその団結を脅かすことになる」と述べたという。イスラーム研究アカデミーは声明の中で、「我々はこの無責任な発言を断固拒否する」と述べた。

アカデミーはまた、エジプトは国民間の社会契約を体現する憲法の条文によりイスラーム国家と規定されている事実を強調し、「したがって国民の権利は、神の使徒がナジュラーンのキリスト教徒に対する約束の中で我々に教えて下さったように、『彼らにはイスラーム教徒に与えられたものを与え、イスラーム教徒に課されたものを課す』というものである。そしてこれらの権利を享受するための条件は、イスラームのアイデンティティと、憲法に明記されている国民の権利を尊重するということである」と述べた。

また声明は、「世界の有識者が一部の西洋人による聖コーランへの冒涜を厳しく非難しているのだから、エジプトのイスラーム教徒及びキリスト教徒の思想家及び文化人は、3大天啓宗教とその象徴や聖なるものを冒涜するいかなる動きにも立ち向かっていく必要がある。また警戒心を忘れず、エジプトの安全と安定を損なう者に機会を与えないようにすべきだ。エジプト人皆の宗教的信条は超えてはならない一線であり、決して触れてはならないものとみなすべきだ」と述べている。

(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:在間咲野 )
( 記事ID:20300 )