エルドアン首相、「裁判官・検察官高等委員会委員の辞任は100%、茶番劇」
2010年10月12日付 Zaman 紙
公正発展党(AKP)党首のレジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、裁判官・検察官高等委員会(HSYK)委員らの辞任は、「完全なる茶番劇」だとし、「遅きにすら失した」と述べた。
エルドアン首相は、組織に問題はなく、どのような支障もきたしておらず、(辞任による)空席は埋められると説明した。
エルドアン首相は、AKP党会派の会合での演説で、(10月11日)月曜日にアイドゥン県で実施された同県施設の合同開会式に言及し、開設された諸施設に関する印象等について話した。
式典には3万人以上の人々が参加したと話したエルドアン首相は、「国民は自分たちのために奉仕した人々のことを決して忘れません」と述べた。
エルドアン首相は、AKPを創設して以来、国民の愛情及び情熱が衰えるどころか、より強まったと話し、「国民からの(AKPへの)支持、愛情、情熱に対して、改めて感謝します」と述べた。
エルドアン首相は、国民を失望させないためにも、さらなる努力、さらに実績を積み重ね続けていくと話した。
エルドアン首相は、9月12日に実施された国民投票では国民が最終的な決断を下し、誰もが(国民投票結果の)その決定に従う義務があると述べ、HSYKを辞任した人々について見解を示した。エルドアン首相は次のように話した。
「国民投票が実施される過程において何度も、もし彼ら(HSYKを辞任した人々)が政治を行いたいのであれば、法衣を脱いで下さい。政党に入って、そこで政治を行って下さい、と我々は言いました。あなた方(HSYKを辞任した人々)は、自分で自分をだめにしているのです。我々は何も関係ありません。黙ることなく、常に政治を行ったのはあなた方です。政治的メッセージを、政治的説明を、あなた方が行ったのです。我々はやっていません。あなた方が、その高い地位と階級を、政治を行う手段として用いたのです。あなた方は、自分たちが職務に背いたことを直視したくなかったのです。あなた方はそれを直視しなければなりません。我々は、政治家として権限は国民から得ており、事の是非は国民に委ねています。国民を代表して決定を下す人々も、国民が作りあげた憲法から権限を得ている人々も、国民の決定を尊重して然るべきです。これを理解しなければなりません。
HSYKを辞任した人々がいます。幸運を祈ります。だれも止めたりはしません。(辞任は)遅きにすら失しました。これは実は完全なる茶番劇なのです。仕事を妨害されただとか、あれやこれや邪魔されたなどというのは、すべて虚しい弁解に過ぎません。あなた方は8月14日まで仕事をしていたのに、8月14日に(突然)それが出来なくなったというのですか。もはや9月12日(の国民投票日)に国民は決定を下しました。そもそも定足数を満たしておらず、このようなこと(HSYKの召集)を行える状況にもありません。エルズルム県であなた方の同僚がとった行動や下した決断に介入したのは、あなた方ではなかったでしょうか。急襲を仕掛けて、この決定を下した人々というのは、あなた方ではなかったでしょうか。あの場であなた方は仕事をしていましたし、楽に動いていました。さらに違う場でも同様に介入しませんでしたか。そうした活動をしておきながら、今になって仕事を妨害されたとでも言うのでしょうか。つまり、(HSYKを辞任した)7人に対して、法務大臣や法務次官が、あなた方の邪魔でもしたのでしょうか。あなた方は自分たちのことになると、そうした妨害を乗り越えて仕事を続けたのです。人事の件に関しても同様の断固たる決意を示したのに、今度はこうした説明を行い、国民をどうにかしてだまそうとしているように見受けられます。そんなことはもうやめて現実的になるべきです。次のように言ったらどうでしょう。最高裁判所、行政裁判所でのポストを狙っています。それに向けて準備します。そのために辞任するのです、と。」
HSYK副委員長のカーディル・オズベク氏には53日、また別の委員には3~5日(の任期)が残っていると説明したエルドアン首相は、次のように述べた。
「そもそも5人の補欠委員がおり、もう一人には(任期満了まで)多少の時間があり、さらにもう一人も辞任せずに、待っています。彼らの行動を理解することは不可能です。まあ、我々は理解しているのですけれども…。国民の目は節穴ではありません。10月17日に踏み出される一歩、そして最高裁判所及び行政裁判所で実施される選挙により、空席は埋められるものと信じています。つまり、組織は順調に活動しています。いかなる支障もきたしておりません。日ごとに状況は良いものとなるでしょう。我々はより良い方向へと向かっています。このように考えています。」
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( 翻訳者:石川志穂 )
( 記事ID:20374 )