伝統医を称する者のなかには、CDを売るなどして、奇妙な治療法を実践している者がいる。
保健省医療問題担当次官は、「紅茶や食塩は有害だ、〔鉄分不足を補うためには〕鉄剤ではなく馬の蹄を用いるべきだ、などという奇妙きてれつな主張は、伝統医療とは無関係である。保健省としては、非科学的な議論を弄して、人々の健康をもてあそんでいる自称伝統医らについて、裁判所に訴えることも辞さない」と語った。
こうした発言の背景には、メディアで〔伝統医療について〕取り上げられている内容には非科学的なものも含まれているとの指摘が、以前〔イラン国営放送で〕報じられたことに対し、こうした医療を喧伝している者たちから、激しく反発する声が上がったことが挙げられる。
ハサン・エマーミー=ラザヴィー氏は、〔イラン国営放送の〕ニュースチャンネルで放送された番組“ナブズ”で、《伝統医療:現実から実践まで》というテーマについて、以下のように述べた。「〔天然の〕海の塩を使うべきだ、〔人工的に作られた〕食塩は有害だ、紅茶も有害だ、〔鉄分を補給するためには〕鉄剤の代わりに馬蹄を用いるとよいといった、一部の自称伝統医が指摘しているような主張は、〔真の〕伝統医療とは全くもって無関係である」。
同氏は次のように続けた。「伝統医療には、独自の立場というものがある。しかしその科学性を確かめ、非科学的な議論によって人々を危険な目に遭わせないことを目的に、テヘラン医科大学内に伝統医学部という学部が設置されたのである。ここでは、伝統医療に関係する全ての主張について、臨床試験を経て科学性が証明された上で、〔その安全性や有効性を〕市民に紹介することになっている」。
ファールス通信によると、自称伝統医のなかには社会一般にCDを販売するなどして、新生児黄疸の治療には耳たぶの裏側を切るとよい、〔鉄分を補給するためには〕鉄剤を飲むのではなく、馬の蹄を水に浸してそれを飲むとよい、紅茶は避けるべきだなど、その他女性の健康に関する一部の〔根拠のない〕内容を触れ回っている者がいるという。
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(本記事は
Asahi中東マガジンでも紹介されています。)
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( 翻訳者:水谷陣也 )
( 記事ID:20391 )