CHP、共和国記念日大統領夫妻主催祝宴への出欠をめぐり内紛―スカーフ問題
2010年10月16日付 Radikal 紙
サヴ事務局長
サヴ事務局長

サヴ事務局長が、クルチダルオール党首の意向を無視して、ムハッレム・インジェ会派副代表に「我々はギュル大統領夫妻主催の祝宴には参加する予定はない」との発表を行わせたとの噂が、共和人民党(CHP)内部を混乱させている。

CHP内で、ケマル・クルチダルオール党首が大学におけるスカーフ問題の解決に賛成する声明を出したことで始まったスカーフ議論は、アブドゥッラー・ギュル大統領が10月29日に行う祝宴の件に参加するかしないかを党が表明する段階で、ついに、大問題に発展した。CHPのムハッレム・インジェ会派副代表が「公の場でのスカーフ着用が心配される」とし、祝宴に参加しないことを表明したものの、その夜にクルチダルオール党首が、参加しないという方向での決定はなされていないと述べ、「スカーフ問題でCHP内部分裂か」との見方が浮上した。

[訳者注:毎年恒例の共和国記念日祝典は、大統領夫妻の招待という形で行われるが、ハイリュンニサ・ギュル大統領夫人がスカーフ着用者であることから、共和人民党などは「公的の場でのスカーフ着用禁止」を無視するものであるとし、ギュル大統領就任以来、祝典への出席を拒んできた。]

アブドゥッラー・ギュル大統領が、ハイリュンニサ・ギュル夫人とともに主催する10月29日の祝宴に参加するかしないかという問題は、CHPの危機の原因となっている。

各種情報によれば、本件は先週の水曜日、党中央執行部会議の後に、クルチダルオール党首がオンデル・サヴ事務局長、ハック・スハ・オカイおよびハルク・コチの両党首補佐、会派副代表らとともに行った会談の際に議論された。ここで、祝宴には参加しないとの意見が大勢を占めたものの、クルチダルオール党首は、この件に対してもう少し考慮することとし、現段階でははっきりとして発表をしないことを望んだ。

未確認の情報によると、クルチダルオール党首のこの要望にも関わらず、木曜日の朝、ハック・スハ・オカイ氏、ケマル・アナドル氏、ムハレム・インジェ氏と会合をもったオンデル・サヴ氏は、、CHPは祝宴に参加すべきではないとし、インジェ氏が参加しないという方向で公に発表を行うことを要望した。これを受け、インジェ氏は、同日の午後、議会で記者団の質問に対しCHPが祝宴に欠席すると公表した。

■クルチダルオール党首:「私は言っていない」

一方で、クルチダルオール党首はインジェ氏のこの発表を、イスタンブルの空港で知った。クルチダルオール党首は、同日の夜、新聞とテレビの報道陣の質問に対して、「私は(欠席するとは)言っていない。10月29日までにはまだ時間がある」と述べた。ギュルセル・テキン副党首を含む何人かの政党幹部たちも、10月29日の祝宴に関して、政党としての決定はしておらず、インジェ会派副代表が祝宴に参加しないとしたのは、自身の見解だと述べた。

この論議をうけ、CHPでは、デニズ・バイカル元党首に近いことで知られる議員らが欠席の意思を表明する一方、何人かの議員たちは党の決定を待つと述べた。こうした展開がCHP内での論争を激化させる一方、背後では「スカーフ政策のために政党で分裂がおきているのか?」と噂されはじめた。

■五つ星ホテルでCHPの集会

国民投票で思った成果を上げられなかったCHPは、(現状の)打開のための道を探している。先週、報道会社首脳と会談したCHPのケマル・クルチダルオール党首は、現在は「政界における成功戦略」と題した集会を企画している。この枠組みの一環で、クルチダルオール党首は昨日、政党幹部と共にイスタンブル・スイスホテルで市民団体の代表者らや知識人たちと会合をもった。集会の出席者は発表されていないが、(アレヴィー派の)ジェム財団の代表であるイッゼッティン・ドアン教授が中に入る瞬間をカメラがとらえている。

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( 翻訳者:能勢美紀 )
( 記事ID:20414 )