ディヤルバクル法廷、トルコ語証言者に刑軽減?
2010年10月23日付 Milliyet 紙


マルディンでテロ組織PKKのテロ活動での使用を目的として用意された爆発物と3つの手榴弾を所持していたとして逮捕され、15年の懲役に処された平和民主党(BDP)の議会メンバーが結審で行ったクルド語による証言を、裁判所は「(PKKによる)組織的行動」と判断した。トルコ語での証言を行った女性被告人への刑罰については12.5年に減刑した裁判所は、クルド語で証言を行う者については「被告にとって有利な決定が適用されないという面において、良心に基づく判断に至った」との見解を示した。

マルディンで昨年12月15日に始まった強制捜査の後。逮捕され、ディヤルバクル第4重罪裁判所で裁判を受けた被告人の結審が昨日行われた。6人の被告人のうち平和民主党所属のヴィランシェヒル市副市長アッバス・カヤとアブデュルバリ・カルカン、ハムデュラー・バシュダシュはクルド語で証言を行った。裁判長はクルド語で証言をした被告人らに対し、以前の公判ではトルコ語を使用していたことを確認し、忠告した。態度に変化がみられなかったため、裁判所はクルド語で弁論をした被告人を黙秘権を行使したものと見なした。

審議を終えた裁判所は、被告人のうちムスタファ・セヴィンとミフディ・アスランについては、彼らが犯したとされる罪について、証拠不十分で無罪判決を下した。アッバス・カヤとその他の平和民主党党員ネティジェ・カルカン、ハムデュラー・バシュダシュ、アブデュルバリ・カルカンについては、武装テロ組織の目的に応じて使用するために爆発物を用意していたことを認め、被告を刑法第315条「テロ武装襲撃罪」により懲役15年に処した。裁判所は、最後の証言においてクルド語による証言を行った被告人ら処した刑については減刑しなかったが、トルコ語で証言を行ったネティジェ・カルカンの刑を、公判における態度を評価し12年16カ月に減刑した。

■ディヤルバクル裁判「要約の要約」朗読へ

ディヤルバクルでもPKKの秘密都市組織であるクルディスタン社会連合トルコ議会(KCK/TM)に関する152人の被疑者(BDP党員の市長らも含まれ、内104人が拘留)の裁判も4度目の審理が行われた。検事は7500ページもある訴状を900ページに減らした上で、その「要約の要約」を読み上げると述べた。

ディヤルバクル第6重罪裁判所での審議へは、105人が出廷した(99人が拘留中、6人が保釈中)。残り被告人は病院の診断書を得て審議に欠席することを伝え、被告人らは前回の裁判と同様に裁判長の出欠への問いにクルド語での返答を行った。

審理が続く間、平和民主党会派副代表兼バトマン県選出アユラ・アカットアタ議員は広域市市役所の前に集まった約1000人に政党バスの上から演説し、エルドアン首相を批判した。アダナでもクルディスタン社会連合に対して行われた強制捜査により逮捕された22人の拘束者(平和民主党関係者も含む)を含む47人の公判が始まった。初公判では拘束されている被告人がクルド語証言を行うことを、裁判所は許可しなかった。

■劇の主役は・・・

法廷内で審理が続く間、平和民主党会派副代表でバトマン県選出国会議員のアイラ・アカト・アタは、ディヤルバクル市役所の前に集まった1000人の群衆に対し、党のバスの上から演説を行い、エルドアン首相を批判した。アダナにおいても、KCKに対する強制捜査で逮捕された平和民主党の県職員を含む47人(うち、22人拘留)の裁判がはじまった。被告人らが最初の審議に出廷した際、裁判官は、彼らがクルド語で弁論することを認めなかった。

■市長のマスクをして、抗議活動

ガザンテップ及びシャルンファからやってきた平和民主党の党員らは、法廷の前に集まった。逮捕されているディヤルバクル県カヤプイル市のズルクフ・カラテキン市長を支援するため、党員らは顔にカラテキン市長の写真のマスクを着用した。

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( 翻訳者:内山直子 )
( 記事ID:20482 )