権利自由党第4回党大会開催、クルド語「エイ・ラキプ」行進曲で敬礼
2010年10月25日付 Milliyet 紙


クルド権利自由党(HAK‐PAR)の第四回通常党大会が、建築技師会議所の会議ホールで開催された。

クルド系の権利自由党(HAK‐PAR)のバイラム・ボズイェル党首は、トルコ社会の多元的構造にふさわしく最も現実的な解決策は連邦制であると述べ、またクルド語による教育を求めた。またボズイェル党首はPKKを間接的に批判し、武力による闘争を終結させるよう求めた。党大会には公正発展党のサリフ・カプスズ副党首、ディヤルバクル選出のイフサン・アルスラン議員及びアブドゥッラフマン・クルト議員も出席した。クルド人の間で共有されている行進曲『エイ・ラキプ』が歌われると、国会議員らは参加者にならって起立し、表敬を行なった。

権利自由党の第4回通常党大会は建築技師会議所の会議ホールで開催された。党大会には450名の党員が参加し、ホールには「母語による教育は不可欠な権利である」と書かれた横断幕が掲げられた。トルコ国旗は掲揚されず、(トルコ国歌である)独立行進曲も斉唱されなかった。党大会では、イラン、イラク、シリア、トルコのクルド人により「クルド人の共通の行進曲」として認められており、また1946年にイランで建国され1年間存続したクルド・マハバード共和国の国歌であった『エイ・ラキプ』が歌われた。

ビュレント・アルンチ副首相もこの党大会にメッセージを送った。クルド行進曲が歌われる中、前列に座っていたカプスズ副党首や、アルスラン議員、クルト議員は参加者にならって起立し、直立不動による表敬を行なった。党大会では頻繁に「解決策は連邦制」、「クルド語での教育を」、「全ては自由なクルディスタンのために」といったスローガンが叫ばれた。党首選挙では、単独候補であったバイラム・ボズイェル氏が196票を獲得し、再び党首に選出された。

EY RAQİP (エイ・ラキプ)

おお敵よ、クルドの民は揺らがない。己の言語をたずさえて
決して負けず倒れない、この革命の武器をたずさえて
何人も考えぬことだ、クルド人が失せたとは
クルド人は生きている
生きている。決して落ちることはない、クルドの旗は
我等は革命の紅き子、
見よ、我等がこの道に流した血を
何人も考えぬことだ、クルド人が失せたとは
クルド人は生きている
生きている。決して落ちることはない、クルドの旗は
我等はメディアとカイホスローの息子
我等が宗教・信仰は、我等が祖国
我等が宗教・信仰は、常にクルドとクルディスタン
何人も考えぬことだ、クルド人が失せたとは
クルド人は生きている
生きている。決して落ちることはない、クルドの旗は
クルドの若人は獅子の如く立ちあがった
己の人生の冠を己の血で飾るために
何人も考えぬことだ、クルド人が失せたとは
クルド人は生きている
生きている。決して落ちることはない、クルドの旗は
クルドの若人はいつなんどきも、その用意がある、
そのためにこそ命を捧げる用意が、そのためにこそ命を。

■行進曲は何を謳っているか?

『エイ・ラキプ』行進曲は、カズィー・ムハンメドのもと1946年にイランで建国され、一年間存続したクルド共和国の国歌として知られている。また全てのクルド人によって受け入れられ、北イラクのクルド政府によっても採り入れられている。1992年にアルビールで開かれたクルド議会の開会式でも『エイ・ラキプ』行進曲が歌われた。しかし行進曲の中の「我等が宗教・信仰は我等が祖国。我等が宗教・信仰はクルドとクルディスタン」という歌詞は、保守主義者とイスラム系クルド組織から批判されている。最近では、北イラクのイスラム系クルド諸政党が、『エイ・ラキプ』行進曲から「宗教・信仰」という文句を削除するよう求めた。

(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:篁日向子 )
( 記事ID:20495 )