バハレーンのシーア派野党勢力がヒズブッラーを彷彿とさせる選挙集会
2010年10月22日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ シーア派バハレーン人らがヒズブッラーを彷彿とさせる選挙活動を行う
2010年10月22日付『クドゥス・アラビー』紙(イギリス)HP1面
【マナーマ】
シーア派のスローガンや国歌、非常に組織立った行事進行の中、バハレーン最大のシーア派野党政治運動であるウィファーク運動が、土曜日[23日]に実施が予定されている議会選挙に向けたキャンペーンを始めた。その手法は、レバノンのヒズブッラーの集会を彷彿とさせるものだ。
「イスラーム国民合意協会(ウィファーク)」の支持者約3000人は、首都マナーマの西地区広場に集まり、宗教的なスローガンを叫びながら、協会のアリー・サルマーン書記長を迎えた。サルマーン師は国民議会の35議席をめぐって、各勢力の立候補者109人と競い合う党員18人の選挙活動を締めくくるため集会に出席した。
整然と配置された座席に分かれて座った男女からなる群衆は演説に耳を傾け、声を揃えてシーア派宗教者、或いは3代目イマームのフセインを讃えるスローガンを叫び、演説者らに応えた。
サルマーン師が、国内のシーア派を差別しているとされるスンナ派体制との対立点を列挙し始めると、群衆の熱狂ぶりは更に盛り上がりを増した。
サルマーン師は、バハレーン当局が帰化政策を通じて、現在シーア派が多数派を占めるバハレーンの人口構成を変えようと企てていると主張している。
またサルマーン師は、「王家に対しては敬意を表するが、権力が一つの家族によって独占され続けるべきではない」と語った。これは1783年からバハレーンを支配しているハリーファ家のことで、出席者たちは立ち上がって拳を振り上げ、拍手喝采を送った。
この光景は、アラブ地域におけるイランの主要な同盟者であるレバノンのヒズブッラーがベイルート南部郊外で行う集会に似ている。そしてこの類似性は、湾岸諸国における宗派的緊張をイランが高めようとしているのではないかと疑う当局の懸念をかきたてるものである。
(後略)
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( 翻訳者:神田春奈 )
( 記事ID:20509 )