スカーフ着用の大統領夫人、「小学生のスカーフは間違い」
2010年11月08日付 Hurriyet 紙
ハイリュンニサ・ギュル夫人はロンドンで若者の質問に答えた。ある質問に対して小学校でのスカーフ着用問題に言及し、「この件について誤った考えが行き渡っているようなら、これを訂正していきます。小学生が自分で望んでスカーフを被るようなことがありましょうか。(スカーフをするかどうかは)一定の年齢に達してから本人が決めることです」と述べた。
ロンドンで公式行事に参加したアブドュッラー・ギュル大統領のハイリュンニサ・ギュル夫人は、宿泊しているマンダリンホテルでイギリスに暮らしそこで教育を受けているトルコ人大学生やロンドンで活動を行う学生団体のメンバーと交流した。
大統領夫人は、イギリスで教育を受けているトルコ人学生と一緒に時間を過ごせることをとてもうれしく思うとのべ、若者達に、「この国であなたたちは私達をうつす鏡なのです。海外で教育を受ける全ての若者はわれわれにとって得難い大切なものです。あなたたちを誇りに思います。あらゆる訪問先であなた方のように成功を遂げた若者と対面すると、私自身を世界で一番幸せな『ファーストレディー』だと感じます」と話した。
■ トルコで状況が変わった
若者との心のこもった対話の後、壇上にのぼった夫人は、若者たちにこう語った。「トルコでの可能性とチャンスは(過去に較べ)変わりました。目標を高く持ってください。私達はここまで来れるとは、想像だにできませんでした。スカーフをしているために(トルコの国立大学に進めず)国外に教育の機会を求める若者を、以前は可哀想に思っていましたが、今はご覧のように、こうした若者は皆にとって得難い大切なものとなりました。トルコは自ら進歩しています。今の若者達はとても幸運です。トルコは以前より魅力と活力がある国となっているからです。」
■ イギリスで教育を受ける若者の数を増やさなければ
海外での教育の機会は大きなチャンスになるとした同夫人は、トルコとイギリスの間には強い結び付きがあり、両国の関係は非常に古い歴史をもつと述べた。その上で、イギリスで2 万500人が高等教育で学ぶという現状は、(そうした関係性を考えると)不十分であると指摘した。
■ ロンドンで自分の家にいるかのように感じた
学生とともに1時間以上交流を行った夫人は、自身にとってロンドンが別の意味があるとのべ、ここロンドンが思い出深い街であること、そしてここにいると自宅にいるような感覚にとらわれると語った。若者達にあらゆる物事へポジティブな見解を持つよう助言した夫人は、「教育に関してとても大きなプロジェクトがあります。教育はすべての障害を乗り越えさせてくれます。人生をポジティブに見てください。いい事を考え、そしてそのように行動してください」というメッセージを送った。
■ 夫アブドゥッラーよりもたくさん働く
若者達に大変に長いアドバイスをした夫人は、「トルコでの可能性は年々増しています。トルコに戻ったときに仕事がないと考えないように。トルコではたくさんの働く機会があり、我々はさらに増やそうと絶えず努めています。大統領府のウェブサイトに来た全ての電子メールに私たちはコメントしています。私たちに接触しない人はおりませんし、接触に躊躇して欲しくはありません。時々夫よりたくさん働いているんですよ。いつも、執務室にいます。近づきがたいファーストレディーでいたいと思いません。特に教育を重要視しています。私たちに寄せられる全ての声にコメントしています」と述べた。
■ 小学校でのスカーフ着用
若者達の質問にも返答した夫人は、ある質問に対して小学生のスカーフ問題にも答えた。「小学校でのスカーフ着用をいいことだと思いますか?」という質問に「この件について誤った考えでそうしたことが生じているなら、これを正すようにします。小学生が自分で望んでスカーフを被るようなことがありましょうか。一定の年齢に達してから、本人が決めるべきです」と答えた。
(本記事は
Asahi中東マガジンでも紹介されています。)
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( 翻訳者:尾形知恵 )
( 記事ID:20628 )