ムスリム同胞団、アル=カーイダによるコプト教徒への脅迫を非難
2010年11月03日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ムスリム同胞団とイスラーム集団、アル=カーイダのコプト教徒への脅迫を非難

2010年11月03日付『クドゥス・アラビー』紙HP1面

【カイロ】

 エジプトのムスリム同胞団は昨日火曜日、イラクのアル=カーイダがエジプトのコプト教徒を脅したことを非難し、アル=カーイダの行為は「馬鹿げた脅迫」であり、「イスラーム教徒の側にも害を及ぼす」、また「礼拝堂を守ることは多数派であるイスラーム教徒の使命である」と述べた。

 ムスリム同胞団は昨日発表した公式声明で、「ムスリム同胞団は、それが誰によるものであれ、またいかなる言い分によるものであれ、エジプト国内のキリスト教礼拝堂に対する愚かな脅迫を拒否する。そしてエジプトの国家と民衆は皆、あらゆる啓示宗教の礼拝堂が守られるよう求めていると公言する」と述べた。

 また、「啓示宗教の礼拝堂を保護することは、多数派であるムスリムの任務であり、礼拝堂への攻撃をイスラームは容認しておらず、実行犯は最も重い処罰を受ける」と明言した。
 
 そしてムスリム同胞団は、60人以上が死亡したイラクのサイイダ・ナジャート教会に対する攻撃を非難し、「この攻撃はイスラーム法で認められないし、人としての倫理や社会的通念からも認められるものではない」と述べた。さらに同胞団は、イラクで起こる宗派主義に基づく犯罪は、アメリカの占領にその責任があるとして、アメリカの占領が宗教や宗派、思想に基づく内紛を植え付けたとの見解を述べた。

 エジプト・ムスリム同胞団の公式報道官であるナージフ・イブラーヒーム氏は、「キリスト教の教会に対する攻撃や、民間人を殺害したり、人質に取るという行為は、イスラーム法で禁忌とされている」と述べた。さらにイブラーヒーム氏は、「アル=カーイダはイスラームを代表してはいない」「アル=カーイダの行為の多くは民間人を殺害しているため、イスラームにとっては害悪である」と断言した。

(後略)

(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:大橋泰斗 )
( 記事ID:20649 )