クルド語弁論のKCK裁判、保釈の望み消え、年越しへ
2010年11月11日付 Radikal 紙
テロ組織PKKの都市部組織とされている、クルディスタン社会連合トルコ議会(KCK/TM)に関する裁判において、被告の仮釈は見送られる判決が下された。
第6重罪裁判所で開かれた法廷の午後の公判で、メンデレス・ユルマズ裁判長は、被告に対し、午前中の公判でも述べた「トルコ語で弁論を行う人はいませんか?」という言葉を繰り返した。被告側が無言を続けると、ユルマズ裁判長は、「これ(この沈黙)を、「決定延期の要請」と解釈します」と述べた。
被告弁護団の一人メフメト・エミン・アクタル弁護士は、裁判所の対応が政治的であるとの考えを述べ、「私たち弁護士は、この裁判をクルド人の民主的権利への侵害と考えており、弁護人の大部分は被告から弁護費用を受け取っていない」と話した。
エルジャン・カナル弁護士も、未拘束のまま裁判にかけられているディヤルバクル市長のオスマン・バイデミル被告についての海外渡航禁止が、トルコ共和国にマイナスのイメージを与えたとの考えを示し、撤廃を要求した。
メブセ・テカイ弁護士は、被告人の弁論を聞かなければ、事実が明らかになることはないと述べ、裁判所がクルド語での弁論要請を拒否したことは公正ではないと主張した。メラル・ダヌシュ・ベシュタシュ弁護士は、裁判が政治的なものとして始まり、その後も続いていると述べ、「大統領が『裁判所で政治的プロパガンダをしてはならない』と発言したが、この発言も裁判への介入が続いていることを示している」と話した。
被告人弁護士たちの仮釈要求も受けた裁判官たちは、休廷ののち、被告人たちの仮釈を見送る判決を下し、公判を2011年1月13日に延期した。裁判所は、バイデミル被告からの海外渡航禁止の撤廃要求に対しても、「犯罪容疑が濃厚なこと及び既存の証拠」を鑑み、拒否した。
■起訴状から
ディヤルバクル共和国検察局が作成した7578頁にわたる起訴状では、拘束中の104人及び152人の被告について、「国家の統一及び不可分性への侵害」「テロ組織への参加と首謀」「テロ組織支援」という容疑で15年から終身刑までの懲役刑が求刑されている。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:20665 )