HAS党創設者の中に社会主義者
2010年11月21日付 Zaman 紙

ミッリー・ギョルシュ運動から生まれ出た、最後の政治運動である「人民の声党(HAS)」は、様々な政治的見解を持つ人々をその組織の中に集めることとなった。

人民の声党のヌマン・クルトゥルムシュ党首が集めた人材の中で、一際際立つのはゼキ・クルチアスラン氏である。クルチアスランはトルコ統一労働者党の党首時代にクルトゥルムシュ氏と出会い、共に政治活動を行っていこうという申し入れを受け入れた。胸部疾患について研究する大学教授でもあるクルチアスラン氏は、幼少期にコーラン学校へ通ったが、後に信仰心は薄れたという。自身が左派や社会主義者ではなく、社会活動家として認識されることを望んでいる。

社会主義者の枠を超えたクルチアスラン氏は、「現行の左派的・社会主義的運動を批判的に見ている」として、次のように付け加えた。「トルコでは左派の運動は現実や社会からかけ離れている。我々にはあまりにも共通点がすくないため、我々が社会主義者としてカフェへ行っても、共通の挨拶の言葉さえないのだ。アラビア語由来の言葉を使って「セラーミュン・アレイクム(こんにちは)」と言うのもおかしいし、トルコ語で「メルハバ(こんにちは)」というとすると、特定の集団のメッセージだと受け取られる」。クルチアスラン氏は、人民の声党の設立者の一人となるや、以前の左派・社会主義者仲間から反発を受けたとも語った。「私も社会的圧力に直面しました」と述べている。総選挙で人民の声党はCHP支持者層から、また急進的左派層からも票を得るだろうと主張している。

■チャベス(ベネズエラ)大統領とモラレス(ボリビア)大統領、人民の声党・党大会の来賓に

人民の声党設立者の中には、ゼキ・クルチアスラン氏以外にも左派および社会主義者がいる。今のところ「ムスリム左翼」の政党ではないとしているが、11月28日に行われる初の党大会に南アメリカの社会主主義者の指導者らが招待されていることを明らかにしている。元首級レベルではパラグアイ共和国のフェルナンド・ルゴ大統領、ベネズエラ共和国のウゴ・チャベス大統領、ボリビア多民族国のエボ・モラレス大統領、そしてブラジル連邦共和国のルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領が招待されている。

招待される国家元首級の人々はこれだけにとどまらない。人民の声党は影響力をもつ多くの人達に、参加しないとしても形式上の招待状を送った。その中にはポーランド共和国の「連帯」指導者レフ・ワレサ元大統領とイギリスのトニー・ブレア元首相のムスリムに改宗した義妹、ローレン・ブースもいる。人民の声党はイスラム世界を代表するリーダー達とNGO団体の代表達にも多くの招待状を送った。

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( 翻訳者:百合野愛 )
( 記事ID:20745 )