サアーダトアーバード殺人事件:殺害犯は「殺害現場で公開処刑」の判決
2010年11月23日付 Jam-e Jam 紙

テヘラン州刑事裁判所は昨日の朝、〔テヘラン北部〕サアーダトアーバード地区にある「カージ」広場で発生した重大犯罪事件の被告に対する判決を下した。それによると、主犯格の被告にはキサース刑(同害報復刑)が、女の被告には鞭打ち100回が言い渡された。
〔※この事件は10月下旬に発生し、若者が血を流して倒れている様子がビデオ撮影されてインターネットに流出した。現場に警官や救急車がなかなか来ないなど、当局の怠慢が社会・政治問題化し、話題になった〕

 テヘラン州刑事裁判所第71法廷のヌーロッラー・アズィーズモハンマディー裁判長は、サアーダトアーバード地区カージ広場で起きた重大犯罪事件の被告2名に対する判決について、ジャーメ・ジャム紙に次のように語った。「刑事検察庁第7課の予審判事から、〔被告らに対して〕有罪判断が下され、起訴状が発行された。その上で、本件は司法権長官の特別の指示によって、テヘラン州刑事裁判所第71法廷に送られ、様々な角度から審理が行われた」。

 アズィーズモハンマディー裁判長は、「被告の裁判、殺害された被害者の両親からのキサース刑の要求、そして被告ならびに弁護士らによる弁論を終え、日曜日の朝、裁判官らは審議に入った。そして本件の判決が言い渡された」と述べ、さらに次のように続けた。「裁判所の判決により、主犯格の被告人ヤアクーブには、故意による殺人の罪でキサース刑が、独身女性との姦通罪により鞭打ち100回の刑が、また刃物による威嚇の罪で禁錮2年と鞭打ち74回の刑が、それぞれ言い渡された」。

 本件を審理した同判事は、さらに次のように説明した。「〔もう一人の女性被告人である〕サイーデ(通称キーミヤー)に対する判決に関しては、3人の刑事裁判官が被告の無罪を主張し、2人が有罪を主張した。最終的に、サイーデは殺人幇助の容疑については無罪が、〔ヤアクーブとの姦通罪については〕100回の鞭打ち刑が言い渡された」。

犯罪現場で公開処刑も

 テヘラン州刑事裁判所第71法廷のアズィーズモハンマディー裁判長はさらに、「判決は被告らとその弁護人に通知された後、最高裁判所に送られる。本件は司法権長官の指示により、特別な形で審理が行われるだろう」と述べた。

 アズィーズモハンマディー氏は、犯罪現場で被告人が処刑される可能性について、本紙の質問に答える形で次のように述べた。「一般市民の心情を傷つけるなど、この事件が引き起こした結果の重大性に鑑み、裁判官の判断により刑執行の公開が示された。本件では、被害者家族の要求に鑑み、衆人監視の下、犯罪現場でキサース刑を行うとする判決が言い渡された。〔刑の執行を担当する〕検事からゴーサインがでれば、まずは〔殺害現場である〕サアーダトアーバード地区のカージ広場で刑の執行が行われることになるだろう」。

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( 翻訳者:阿部文美 )
( 記事ID:20870 )