トルコの経済成長率5.5%、ヨーロッパでは第二位に
2010年12月11日付 Zaman 紙
欧米諸国が経済危機に苦しんでいた時期にトルコは1年を通して急速な成長を続けている。トルコの経済は7月・8月・9月の第3四半期に 5.5%の成長を記録し、ヨーロッパでは6.6%成長したスウェーデンに続いて第2位となった。専門家たちは、EU諸国の停滞と9月12日の国民投票が成長速度減速に影響したとみている。BRICsは中国9.6%、インド8.9%、ブラジル6.74%、ロシア2.7%の割合で成長した。これらの数字により、1人あたりの国民所得は9,675ドルとなった。
欧米諸国が危機に苦しんでいた時期に、トルコは1年を通して急速な成長を続けている。工業生産と輸出における前向きな空気は成長率でも明らかになった。トルコは、第3四半期に5.5%の割合で、スウェーデンに続きヨーロッパで2番目に経済成長した国となった。専門家たちはトルコ統計機構(TÜİK)の7 月・8月・9月のデータを検討し、国民投票とヨーロッパ諸国の経済停滞が成長を減速させたことを指摘した。世界で最も急速に発展しているBRICsのうちブラジルは6.74%、ロシアは2.7%、インドは8.9%、中国は9.6%の割合で成長した。トルコの9ヶ月間の成長は8.9%と見積もられた。
部門別に見ると第3四半期に最も急速に成長したのは24.6%成長した建設部門であった。卸売・小売業と通商は7.5%、輸送・保管・通信は6.7%、漁業は13%、製造業は8.7%、電気・ガス・蒸気・熱水の生産・流通は11.4%成長した。農業は0.8%、教育部門は0.5%落ち込んだことが明らかになった。2009年には4.7%下落したトルコ経済は、2010年第1四半期の11.8%、第2四半期の10.2%、第3四半期の5.5%の成長で3四半期連続の成長を記録した。9か月間の成長速度は固定レートで8.9%となった。
アナリストの成長予測も6%から7%の間で揺れていた。今年の9ヶ月間でGDPは現行レートで8081億9200万リラ(5319億7900万ドル)となった。生産面で計算されたGDP予測では、2010年第3四半期(7月・8月・9月)のGDPは現行レートで前年同期比13.6%増加し2988 億900万リラであった。
2010年第3四半期で、固定レートではGDPは前年同期比5.5%増加し287億6200万リラとなった。価格変動を配慮しない固定レートで計算するとGDPは2010年第3四半期に前年同期比6.4%の増加を示した一方、価格変動に配慮した計算では前年同期比1.1%増加した。
国内生産は、米ドルで見ると第3四半期で13.0%増加して1971億1300万ドルに上昇した。ドルを単位とするとGDPは第1四半期で26.9%増加し1603億400万ドル、第2四半期は19.6%増加し1745億6300万ドルとなった。これにより、昨年合計6167億5300万ドルだったGDP は、今年は9か月間で5319億7900万ドルとなった。
専門家たちは、第3四半期の経済成長値が予測を下回ったことについて、農業・公共支出のネガティブな影響と純輸出の予想に反したマイナス影響とによって、工業・通商が予測を下回る成長を示すものとなったと述べた。エコノミストたちは、ヨーロッパ諸国で起こった債務危機とトルコで9月12日に行われた国民投票が成長速度減速に影響したと明らかにした。数字によると、9月までの1年間で1人あたりの国民所得は9675ドルとなって現れた。2009年の年末では一人当たりの国民所得は8578ドルであったので、1097ドルの増化となった。算出の際には TÜİKが2010年1月25日に発表した2009年(のトルコ総人口)7256万1312としていた住民登録人口記録システムのデータを基にした。
■ 成長記録は24.6%で建設部門
トルコ経済において2010年第3四半期で最も成長を見せた部門は建設部門となった。2009年第3四半期に18.2%下落した建設部門は、今年の同時期に24.6%の成長を示した。2009年第3四半期に9.8%成長した漁業部門でも今年の第3四半期には13.0%の成長が見られた一方、昨年第3四半期に9.5%成長した間接的に計測される金融仲介業務(FISIM)は今年の同時期には12.7%成長した。昨年第3四半期に4.2%下落した製造業では、今年同時期に8.7%の成長が見られた。
一方でTÜİKは、今年の第1・第2四半期についてデータの更新を行った。同機構が11.7%としていた今年の第1四半期の成長率は11.8%、10.3%とされていた第2四半期の成長率は10.2%に修正された。
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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:20933 )