バルヨズ裁判、まさかのハプニングで裁判官忌避申し立て
2010年12月16日付 Hurriyet 紙
バルヨズ裁判の被告レジェプ・ユルドゥス大佐に誤った令状がだされ、被告の訴訟が取り下げられたことが明らかとなった。容疑者の数は196人から195人に減り、被告の弁護士は裁判官忌避要求をおこなった。裁判は12月28日に延期となった。
バルヨズ計画に関して、元空軍司令官で退役大将のハリル・イブラヒム・フルトゥナ、元海軍司令官で退役大将のオズデン・オルネキ、元第一軍司令官で退役大将のチェティン・ドアン、そしてドゥルスン・チチェキ大佐を含む、在宅起訴となっている196人の被告の裁判は、2010年12月28日火曜日に延期となった。
およそ3時間かけて被告らの同定が行われたのち、被告の弁護士の要求は受け入れられた。裁判団のリーダーであるオメル・ディケン裁判長は、一部の被告弁護士らが、担当裁判官のうちアリ・エフェンディ・ペクサク、ダヴト・ベディル、ムラト・ウルンドゥ各裁判官に関し、最高裁判所第4民事小法廷に損害賠償請求訴訟を起こし、裁判官忌避要求がなされていることを明らかにした。ディケン裁判長は、このため、弁論に入る前に、この件について要求が受け入れられることになると述べた。ディケン裁判長は、ただ裁判官忌避に関してのみ要求を受け入れると語った。
■チチェキ大佐:「私も個人的に裁判官忌避を要求します」
今回の件について、すでに拘束されている被告のうちドゥルスン・チチェキ大佐は、「私は、裁判官の忌避要求を支援すると、はっきりと表明するつもりです。個人的に私も裁判官忌避を要求します」と語った。元第一軍司令官で退役大将のチェティン・ドアンは、裁判の論点となっている法廷助言者(第三者)の報告書では参謀指令本部が重要な位置を占めていると述べ、「参謀司令本部、陸軍司令官らがある意味今回の起訴状でターゲットとなっている」と語った。ドアン元司令官はこのため、参謀司令本部と陸軍司令本部がこの裁判に関わってくれることを望んだ。
■ディケン裁判長:通常一人の裁判官が二日間で目を通せるだけのものには、目を通した
チェティン・ドアン元大将の弁護士ジェラル・ウルゲン氏は、ファイル内の一部文書やCDが、何度も要求しているにもかかわらず、手渡してもらえていないと述べた。これに関しオメル・ディケン裁判長は、「ご存知のように、私は二日前に就任したばかりです。通常一人の裁判官が二日間で目を通せるだけのものは、目を通しましたし、さらにもっと努力しました。その間に調査も続けていますし、あなた方の要求にも目を通しました。あなた方の弁護権は侵害されるものではありません。検討がなされることになります」と述べた。要求が聞き入れられた被告の弁護人らは裁判官忌避を要求した。第一回「エルゲネコン」裁判で、被告となり身柄を拘束されたヴェリ・キュチュク元准将の娘のゼイネプ・キュチュクさんと、妻のネジラ・キュチュクさんも裁判審理を見守った。
■裁判は2010年12月28日に先延ばし
弁護士の要求の聞き取りがなされた後、審理がしばし休廷した。休廷ののち決定を下した裁判団は、裁判官忌避要求を検討すべく、ファイルが、忌避要求が出されている裁判官の意見陳述が加えられたかたちで、イスタンブル第11重罪裁判所に送られるよう決定した。オメル・ディケン裁判長は、審理でのほかの要求をどうするかについては、裁判官忌避要求が検討されたのち、決定が下されることになると語り、審理を12月28日に延期した。
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( 翻訳者:大久保はるか )
( 記事ID:20991 )