シャーヒン国会議長、民主社会会議の「自治クルディスタン」提案を批判
2010年12月20日付 Hurriyet 紙

週末に行われた「民主自治制」シンポジウムで討議され、民主社会会議(DTK)の提案に盛り込まれることになった「独自の旗をもつクルディスタン自治区」の要求を、トルコ大国民議会のメフメト・アリ・シャーヒン議長は強く批判した。シャーヒン議長の言及に対し、平和民主党(BDP)のデミルタシュ党首はすぐさま返答をした。議論が続くなか、シャーヒン議長とデミルタシュ党首は明日(12/21)トルコ大国民議会で面会することになった。

トルコ大国民議会のメフメト・アリ・シャーヒン議長は、民主社会会議の決議について論評し、トルコの全ての問題を議論し解決するのはトルコ大国民議会だとのべた。その上で、「(国会以外には)どんな会議も、どんな議会もありえない。国会以外の場での議論に浮かれている人々にはよく考えてもらいたい。彼らは、(自分たちの行為に)責任をとらなければならなくなるだろう」とコメントした。

新聞記者の質問に答えたシャーヒン議長は、「民主社会会議でクルディスタン民主自治区という解決策が提案されたが」との質問に対し、「トルコにおける立法機関はトルコ大国民議会だ。トルコ共和国の国境内の全国民に関係する決議を執り行う議会の議長として、その種の決議に何の関係もない。この種の決議に、なにか法的問題があるなら、それは関係機関が調査すべきだ。もし問題があるなら、必要な措置がとられるだろう」と述べた。

「平和民主党の国会議員は、議会の演壇でクルド語を使っています。野党は、議長がなんとかすべきだといっていますが」との記者の質問に対し、シャーヒン議長は次のように述べた。

「トルコ大国民議会ではトルコ語だけが使われる。法的にそう決まっている。さらに少し時代を遡ってみると、オスマン帝国時代の1876年と1908年の憲法を見ても、公用語はトルコ語だった。よってこの種の議論は、全く必要のないものであり、緊張を生みだすだけだ。トルコにおけるあらゆる問題を議論し、解決するのはトルコ大国民議会だ。他のどんな会議も、他のどんな議会もありえない。国会以外の場での議論に浮かれている人々にはよく考えてもらいたい。(自分たちの行為に)責任を取らなければいけない日がくるだろう。」

「演壇でのクルド語使用に関して、何か措置をするお考えは?」との質問へは、「措置は必要ない。トルコ語がつかわれている。対応が必要なことがあれば、議会運営担当の副議長が行う」と返答した。

(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:大嶽真梨子 )
( 記事ID:21015 )