平和民主党党首、国会議長と会談「国会でのクルド語使用にこだわらない」
2010年12月21日付 Radikal 紙

最近行われた「二言語」と「自治」の議論の後、セラハッティン・デミルタシュ平和民主党(BDP)党首は、トルコ大国民議会(TBMM)のメフメト・アリ・シャーヒン議長の元を訪ねた。

デミルタシュ党首は約40分間続いた会談の後に声明を発表し、「一連の問題を解決する場所はトルコ大国民議会である」と述べた。デミルタシュ党首は、「BDP所属の議員たちは国会本会議においてクルド語の使用に固執することはない。彼らは、この問題に注目を集めたいと思ったのだ。母語である(クルド語の)いくつかの単語を口にすることは、大騒ぎするようなことではない。トルコ議会の演壇はクルド人の演壇でもある。これほどまでの不寛容を私は奇妙に感じる。言っては悪いが、議会の演壇でどれだけ罵詈雑言が行きかっていることか。わけのわからない演説がなされているか、御存じでしょう。なのに、たった二文(のクルド語)が使用されたからといって、軍はクーデターでも起こしそうな勢いだ」と述べた。

デミルタシュ党首は、メディアを通じて行われたシャーヒン国会議長とのやり取りに言及し、「メディアを介しての議論は不要だ。我々は直接話をした。根本的な問題を解決する場所はTBMMである。あらゆる議論を慎重に見守り、これらに関する解決が見出されるとしたらその場所は議会であると我々と伝えた。TBMM議長も(全国民の)意思を代表する場の責任者として、解決の場所は議会であることを繰り返し述べた」と語った。

■シャーヒン議長:クルド語の問題でわかりあった

一方メフメト・アリ・シャーヒン議長は会談後に声明を発表し、訪問の要望がBDPの側からあったと述べ、「私は全ての会派と、必要に応じて会談を行っている。我々はここ数日間トルコで議論されている問題を振り返ったが、実りある会談だったといえる。私が以前に申し上げたことと今日デミルタシュ党首たちに申し上げたことは、同じ延長線上にあるものである。私は、トルコにおける全ての問題を解決する場所はTBMMであると申し上げている。デミルタシュ党首たちにもこのことをお伝えした。彼らも異論はないと述べた」と語った。

シャーヒン議長は、伝えたいことをよりよく説明することができたと述べ、「我々には唯一の言語がある。母語が違ったとしても、唯一の公用語がある。特に二言語の問題に関する彼らの見解を明確にするよう、お願いした。デミルタシュ党首は、公用語に関する提案があるわけではなく、トルコ語に関して自分たちも全ての人と同じ考えをもっていると語った。この問題に関して概ね、我々の考えが一致していることがわかった」との声明を発表した。

シャーヒン国会議長は、BDPの関係者たちと今後頻繁に会談することに合意し、問題が生じたら直接あって話しあう、という点で意見の一致をみたとのべ、「不要な議論は避けたいものだ。トルコの中には別の国や別の国旗というものはないのだから、我々は誰もが今後さらに慎重にならなければいけない」と語った。

(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:三上真人 )
( 記事ID:21027 )