スィノプ原子力発電所、交渉のための協力文書調印―「耐震性」重視
2010年12月24日付 Hurriyet 紙
トルコはロシアとの最初の原子力発電所の合意に続き2番目の合意を日本と結んだ。スィノプで建設予定の原子力発電所建設に向けた協力文書への調印により、3ヶ月間の交渉プロセスが始まった。日本の大畠章宏経済産業相は建設予定の原子力発電所の耐震性を日本の売りとしてアピールした。
スィノプで2基目の原子力発電所建設のために行われた韓国との協議が不成功に終わり、それに続いて開始された日本との間で協力文書が調印された。トルコは最初の合意をロシアとメルスィン・アククユで原子力発電所建設に向けて行ったが、2基目の建設に向けて日本と協力文書を締結した。原子力発電所建設に向けた交渉プロセスは3ヶ月で完了する予定。
タネル・ユルドゥズ・エネルギー資源相は日本の大畠章宏経済産業相と協力文書に調印した。ユルドゥズ大臣は、「両国は地理的には遠いが、心情的・政治的結びつきがあるため近いと言うことができるでしょう。両国が歴史的なプロジェクトに調印できるよう願っています」と述べた。ユルドゥズ大臣は、「日本の原子力発電所建設の経験がトルコで具体化することを願っています」と話し、日本での官民あわせた分野での協力が原子力開発に光明をもたらすだろうと強調した。
■物流拠点
ユルドゥズ大臣は、「将来、実際に原子力発電所を建設するを念頭に、合意文書に調印しました」と述べ、次のように続けた。「日本の経験と蓄積がトルコで具体化することを期待しています。もちろん技術は最高レベル、最先端の発電所をトルコで見る事を望んでいます。(ロシア、日本に続く)第3番目の国々とも番請負協力を発展させ、異なる問題に取り組むことができます。トルコは外資に開かれた魅力的な国であり、トルコにはやるべきことが非常に多くあります。トルコは物流拠点になる準備ができています。」
■財政面に関しても議論
ユルドゥズ大臣は、合意文書に調印後、桜井充財務副大臣、仙谷由人内閣官房長官、菅直人総理大臣、前原誠司外相と順に会談した。ユルドゥズ大臣は財務副大臣とトルコで建設予定の原子力発電所の財政面に関しても意見交換を行った。外相との会談でも原子力発電所に関する合意と原子力エネルギーの平和的利用を話し合う一方で、ユルドゥズ大臣は合意の一刻も早い調印とプロセスの迅速化の意向を伝えたとされる。
■耐震性
大畠章宏経済産業相は日本にある原子力発電所の耐震性について言及し、日本の原子力技術はまずイギリスから導入し、その一方で日本が地震地域に位置することを考慮し、耐震技術を発展させたと述べた。日本にある5番目のプラント設計に大畠経済産業相自身も従事したと述べ、次のように続けた。「ご存知の通りこの地方で大地震が発生しましたが、7基が安全な形で停止しました。日本では言葉よりも実証が重んじられます。原子力発言所を実際に視察して耐震性を含めどれくらい信頼できるかを、この問題に高い関心を持つトルコの皆さんにお伝えください。」
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:21044 )