「恐怖の帝王」、8年間の逃亡の末逮捕:偽造パスポートで入国
2010年12月19日付 Jam-e Jam 紙
かつて「恐怖の帝王」として名を馳せた逃亡犯が、偽造パスポートで8年ぶりに入国したところを逮捕された。
ジャーメ・ジャム紙の報道によれば、恐怖の帝王として知られるマフムード・K〔=キャドホダーイー〕は1381年〔西暦2002/2003年〕、保釈金5億トマーン〔約4000万円〕を空港検察庁に納めて保釈された直後、国外に逃亡していた。
マフムード・Kは遠い過去にオリンピック〔※84年のロス五輪〕に出場し、メダルを獲得したこともある元レスリング選手。調書によれば、マフムードは1379年〔西暦2000/2001年〕初めに兄弟の勧めもあって日本に移り住み、その後、あるレストランでイラン人たちを脅迫・恐喝し始めた。
容疑者は日本に滞在して数ヵ月後には、誘拐や窃盗、強盗を行う犯罪組織を立ち上げ、恐怖支配を敷いて、ヤクザと呼ばれる日本の暴力団にさえ、「貢納」を強いていた。容疑者は来日して間もないイラン人を見つけては、彼らに近づき、その後脅迫して財産を奪っていた。
特に日本の4都市で恐怖支配を敷いていた容疑者のこうした暴力行為に対し、日本政府は彼をもっとも危険な人物に指定した。他方、1380年末〔西暦2002年3月頃〕、〔イラン〕国内のイラン人たちから同容疑者に対する訴えが多く寄せられるなか、〔イランの〕警察は彼が帰国して、親戚を訪ねた後、再び〔国外に〕逃亡しようとしているとの情報を得た。
サーベリー・ザファルガンディー航空検察庁長官(当時)からの司法命令によって、同容疑者は逮捕、イラン人たちへの恐喝と日本のヤクザ組織との関係を自白した。その後、航空検察当局が容疑者に対し、保釈金5億トマーン〔約4000万円〕での保釈を命じると、同容疑者は保釈金を提出して国外へと逃亡した。
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その後、警察は「恐怖の帝王」が日本やタイで活動しているという情報を入手した。その後、日本でマフムードが逮捕されたとの報道が流れたこともあったものの、イランへの引き渡しは行われないまま、容疑者への〔イランでの〕刑罰も執行できないままとなっていた。
・イランでの逮捕
ジャーメ・ジャム紙の報道によれば、容疑者は8年間に及ぶ逃亡の末、昨日スペイン人の偽造パスポートを使い、ドバイ経由でイランに向かった際、イマーム・ホメイニー空港で身柄を拘束された。
逮捕後、容疑者への取り調べが始められた。
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( 翻訳者:榎本香菜 )
( 記事ID:21080 )