求職者に朗報―求人広告50%増
2011年01月04日付 Milliyet 紙

求人サイトのイェニビリス・ドットコムの2010年雇用統計調査によると、トルコの企業では2009年に比べて50%求人数が増した。

2009年に一番多く広告が出されていた「店舗販売員」の職種は、2010年においても雇用者が最も人を求める職種となった。昨年出された求人広告によると、「店舗販売員」の後には、2009年の結果とは異なって「会計士」が続いた。

業種別で見ると、一番多く広告が出されていた業種は2010年には10.36%の割合でサービス業、7.24%の割合で建設業、6.93%の割合で健康・医療関係がランクインした。

求職者の側からみると、2009年に最も志望が多かったのは小売業と問屋業であったが、2010年では健康・医療関係が急増した。しかし、小売業や問屋業への人気は劣えることなく、今年も、この分野で職を求める人が二番目に多かった。そして、これに接客業が続いた。求職者が最も多く応募した職種の上位三つは、店舗販売員、財務担当、店長職であった。

2009年に最も広告が出された県別のランキングでは、イスタンブルが53.22%で第一位になったが、2010年には35%にまで下がった。

2009年にはイスタンブルの次に、アンカラ、イズミル、アンタリヤ、ブルサ、コジャエリ、テキルダー、アダナ、コンヤ、ムーラがつづいていたが、2010年にはアンカラ、イズミル、アンタリヤ、ブルサ、コジャエリ、テキルダー、アダナ、コンヤ、エディルネが続いた。

■ 「健康・医療業が輝いている」

イェニビリス・ドットコムのブルチャク・パク・ユルマズ社長は、アナトリア通信社記者に対して行なったコメントで、2008年の後期にはトルコで世界危機の影響が見られ始めたとし、特に2008年10月以降、広告は大きく減少したと話した。

ユルマズ社長は2009年の8〜9月頃のような世界危機から脱する光明は、サービス業から現れ始めたとし、次のように述べた。

「サービス業というのは、健康やIT関連の会社ではなく、他の企業または人々へサービスを行なう、清掃、安全、レンタカーのような会社である。世界危機のあいだ、経費節約の目的で多くのサービスが下請けされ始めたことは、この業界を後押しした。2009年末には少しずつ広告の数が増え始めた。2010年の始めの3ヶ月の評価でも、我々が気になったのはサービス業であった。4月以降は少しずつ産業に拡大基調がもどってきた。下半期では繊維が上昇を見せた。2010年のあいだ建設業での増加があった。数字からは次のような結果にたどり着く。トルコは、サービス業とそれに続いて建設業において、大きな回復を見せた。」

「世界危機で一番被害を受けなかった」業種として小売業を例に挙げたユルマズ社長は、最近2年のあいだ、医療関係が求人広告、また応募で好調であり、また 2010年最も多く応募がきた業種であると明らかにした。

ユルマズ社長は、一般的に2010年は2009年に比べると全広告で50%増加が見られ、2008年と比べてみると、その年の規模より上をいっているとして、「現在、我々の広告や種類の多さは、トルコが雇用の点で少なくとも世界危機を乗り越えたことを示している」と話した。

ユルマズ社長は、店舗販売員、販売専門員の職種が2009年に増加を続け、2009年以降加速を続けている他の職種は会計と経理職であると説明し、会計や経理職は二番目に多く求められている職種になったとしながら、「これもまた、世界危機のせいで企業が財務をよりしっかりと管理する必要が生じたことに起因すると考えている」と話した。

■ 雇用市場が良くなると期待する

ブルチャク・パク・ユルマズ社長は、求人広告の数における増加と並行して、応募数での増加は37%にとどまっとし、次のような評価をした。

「世界危機は就労者にとって酷く悪い影響を及ぼしたと思う。残念ながら市場の需要に見合った応募数の増加はなかった。無職の人々からの応募は以前と変わらない、あるいは増加を示しているが、既職者からの応募は少し減少した。ここでもおそらく、応募したら仕事を失う、あるいは後に仕事を見つけられなくなると恐れているのが原因であろう。

我々は次のように考えています。「今こそチャンスである。業界は落ち着き、新たな供給が生まれている。キャリアをつみ上げたいのであれば、少しずつ新しいチャンスにいどまなければならないときが来ている。それは現在が信じるに足る状態にあるからだ。経済やとくに雇用市場は正常であり、さらに向上することが期待されている。雇用側から得た見解はそうしたものだ。」

■ 「今年はIT業の年になる」

イェニビリス・ドットコムのユルマズ社長は、2008〜2009年に比べると、昨年はアナトリアの諸県で求人広告の数がかなり増えたことを強調し、「雇用が散っているとは言えないが、インターネット上から広告で求人を行う街の数が増加している」と述べた。

ユルマズ社長は、昨年、一番人をみつけるのが困難だったのは健康関係の人材で、この業種では人材への需要がつきず、特に技術者、看護士といった医者以外の職種において要望が高かったとのべた。また、全業種で中間的な技能を要す業種が2010年にも人材供給が難しい職種であったとした。

ユルマズ社長は、雇用は2011年には20〜30%の増加が期待されていると述べ、特に健康・医療関係が増加すると見られているとした。しかし、会計職は年末までには需要を満たす可能性があるという。

ユルマズ社長は、IT業での増加は最近3ヶ月顕著であるとし、「IT業は大きく増加へと傾いている。今年はIT業の年になるだろう」と話した。

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( 翻訳者:小川玲奈 )
( 記事ID:21115 )