ダヴトオール外相、「ギリシャ首相の発言は驚くほどのものではない」
2011年01月08日付 Milliyet 紙
アフメト・ダヴトオール外相は、前日にギリシャ首相ヨルゴ・パパンドレウが発言したその見解に関して、ギリシャの一般的な見解であると述べた。
アフメト・ダヴトオール外相は、エルズルムで開催された第3回大使会議の閉会セッションの後記者会見を行った。その際、パパンドレウ首相が「エーゲ海上空のギリシャ領域をトルコ空軍機が飛んだことや、キプロス、少数民族問題」について述べた見解に皆驚いた、とある新聞記者が触れると、外相は、隣国間ではこのような異なる見解や立場が有り得るものだと述べた。
ダヴトオール外相は、隣国との関係を最良の状態にもっていき、また前述のような見解の相違を最小化し、平穏な状態にする政策を維持し続けていくとし、「次のことも、こうした決意に基づくものです。すなわち、隣国全てとの関係を向上させていますし、パパンドレウ首相が第3回大使会議にご参加くださったことは、我々としても先方としてもお互いに良い傾向を示す要素をもっていますし、我々の関係の心理的な障壁を越えるという意味において、まさに正しい状況にあることを表しています」と話した。
同外相は、パパンドレウ首相がレジェプ・タイイプ・エルドアン首相の招待でエルズルムを訪問し、自分たちと共に大使会議に参加してくれたことを非常に嬉しく思っているとし、パパンドレウ首相の(ユニバーシアード2011冬季大会会場の)スタジアムや会議での発言は、全体的として見れば友好関係や提携を伝えるメッセージが多かったと指摘した。
ダヴトオール外相は、「皆さんが話題とする(パパンドレウ首相の)見解は、ギリシャの一般的な見解です。これに関する我々の見解も、ご存知のようにとても明確です。そして、エルドアン首相も、これを明確に表現しました。しかし、ある立場を相手に、少なくともトルコに強制することは不可能です。相互の立場を表明するという我々の立場は明らかです」と話した。
ダヴトオール外相は、昨年のエルドアン首相がアテネを訪問した際にも(トルコとギリシャの)お互いの立場を明言したことに触れ、ある意味では、このように立場を明言したことにより、この問題が公然と議論できるものであると示せたのだと語った。また、エルドアン首相が相手(ギリシャ)の見解に対する自身の考えを堂々と発言したと述べ、次のように話した。
「次のようなことは有り得ます。すなわち、お互いの見解をやり取りする場合、一部の問題が先延ばしされることもあるし、公言できないことも有り得ます。しかし、議論できるということも、反対意見を明確に公言できるということも、ある意味では状況を明らかにするということであるし、対話という意味でも新しい試みであって、それ故状況を良い方向へ導くものです。しかし、キプロス問題にしてもエーゲ海上空でのトルコ空軍訓練問題にしても、また少数民族問題にしても、相互移民に関しても、トルコの立場は明らかです。バルカン半島のトルコ系移民に関して、問題になっている事項はあります。我々皆の歴史や記憶のなかで鮮明に。これらについては柔かい口調で発言する必要があります。
また、トルコ・ギリシャの両首相が閉会セッション後に行った記者会見で発言したように、特にエルドアン首相が強調したように、もはや隣国関係においては新たな政治的言葉(を用いた新思考)を作らなければいけません。この新しい言葉を作る過程において、これらの相互的立場はより明確に表現できるようになると思います。
今後も、相互的立場は明らかになっていきます。我々は自分たちの見解の正しさについて躊躇することなく、これらを常に発言します。相手が見解を述べるときは、それを聞き、それに対する意見を述べます。隣国間では相互の見解は、このような駆け引きの雰囲気の中で続いていくのです。総括的に見れば、この大使会議に(両首相が)参加したことは良かったと思います。トルコの見解を公衆の面前でエルドアン首相が述べたことも、新たな政治的言葉の必要性を強調したことも、重要なことです。この新たな言葉については、共に見つけていくことになります。この地域で共に暮らしていくのです。お互いに意見を聞きますが、共に努力してお互いの利益やお互いのやり方を尊重しながら、道を切り開いていくのです。」
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( 翻訳者:津久井優 )
( 記事ID:21142 )