「ツポレフ機廃機」の約束、これで5度目:ボーイング機事故を受けて
2011年01月16日付 Jam-e Jam 紙

国内で運用されている航空機からツポレフ機を外すとの公約が、5回目を迎えた。こうした中、今疑問となっているのは、果たして老朽化したツポレフ機廃機へ向けた5度目の「最終期限」が実際に実行に移されるのか否か、という点にある。

 本紙記者の報告によると、イラン航空保有のボーイング727型機がウルミエで墜落した事故を受け、国内で運用されている航空機の編成状況、及び航空機の最新機への更新・構造改良の必要性に再び注目が集まっている。

 年初〔=2010年3月下旬〕からこれまでにかけて、道路運輸相、及び民間航空庁長官は5度にわたり、ツポレフ機廃機に向けた最終期限をさまざまに発表してきたが、しかしその度に、これらの最終期限はよく分からない理由で延期されてきた。

 まず、道路運輸相が昨年のエスファンド月〔=西暦2010年2/3月〕に、国内で運用されている航空機から、レンタルで使用しているツポレフ機を外すよう求めた。

 その後、今年のオルディーベヘシュト月〔=2010年4/5月〕、ベフバハーニー道路運輸相はティール月の終わり〔=7月22日〕までに、国内で使用されている航空機からツポレフ機を外すことを約束したが、しかしその後、この最終期限は民間航空庁長官によりモルダード月末〔=8月22日〕まで延ばされ、さらにその後バフマン月1日〔=2011年1月21日〕、そして今回エスファンド月1日〔=2月20日〕に先延ばしされることとなった。しかし、決められた約束の実施期日に近づくにつれ、今回の同庁の「警告」が色褪せ、再び新たな最終期限が設定されることになるのかどうかについては、今のところ不明だ。

 現在、21機のツポレフ154型機が国有機として国内で運用されており、そのうち15機はイラン・エアツアー社が保有している。しかし、これらの航空機は約11年前から、製造国のロシアや、同国と政治的関係の深い中国のような国ですら、利用が停止されている代物だ。

 この航空機は誕生以来、数多くの事故を引き起こしてきた。もっとも最近の例としては、88年バフマン月〔=2010年1/2月〕にマシュハド空港で、乗客乗員合わせて154名を乗せたターバーン社運用のツポレフ機が火事を起こした事故が挙げられる。

 また、ポーランドのレフ・カチンスキー大統領が乗ったツポレフ機がロシア西部で墜落した事故が、ツポレフ機が起こした国際的事故のもっとも最近かつ有名な例である。

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( 翻訳者:種谷悠樹 )
( 記事ID:21240 )